驚異の奪三振率を誇る最強左腕 鷹モイネロが地元紙に明かした成功の要因とは?

ソフトバンクのリバン・モイネロ【写真:荒川祐史】

国内リーグ不出場の理由は「休養を取らなければいけない状態」

4年連続で日本一に輝いたソフトバンクで鉄壁のセットアッパーとして君臨するリバン・モイネロ投手。昨季は50試合で奪三振率は驚異の14.44を記録し、38ホールドで最優秀中継ぎ投手のタイトルに輝いた。

2017年に育成選手としてソフトバンクに加入したモイネロ。1年目の6月に、早くもその実力を認められて支配下登録されると、その後はホークス救援陣にとって不可欠な存在に。4年間で193試合に登板し、14勝8敗6セーブ100ホールド、防御率2.48という成績を残している。

そのモイネロがキューバの地元紙「ゲリイェーロ」のインタビューに応え、日本で成功した要因などを語っている。

昨季は150キロを超える真っ直ぐと強烈なカーブなどを武器にして、48イニングで77個もの三振を奪ったモイネロ。「スピードに関して、97マイル(約156.1キロ)を維持できているのはトレーニングの成果。私はトレーニング狂いになった」と語り、成長はトレーニングの賜物だと語っている。

来日後に習得したスライダーとツーシームが効果を発揮

日本で躍進を遂げた秘訣についても言及。「日本の野球に順応しなければいけなかった。なぜなら、日本の打者はより力があって機転も利き、またストライクゾーンは狭いのです。そこでまず、悪い球を投げすぎないことから始めました」と語り、ストライクゾーンをはじめとする日本の野球への適応を進めたという。

さらには球種の選択肢も広くした。来日当初はカーブ、チェンジアップしか投げていなかったが、その後、スライダーとツーシームを習得。「2年目を終えた段階でレパートリーを多様化させて、より多くのイニングを投げ、三振も多く奪った。私の投球はより効果的になり、そうやって私はこの4年間結果を出してきました。打者に考えさせなければいけませんから。さらに、トレーニングに打ち込んだこと、そこに成功のカギがあります」と語っている。

このオフ、モイネロは例年出場しているキューバ国内リーグには出場しなかった。所属するピナール・デ・リオがプレーオフに出場した場合のみ参戦する予定で「レギュラーシーズンに出場しなかったのは、背中の怪我のために休養が必要だと勧められたから。そうしなければ、日本に戻った時にプレーできない状態になってしまう。そして、他の問題は、長いシーズンからの疲労です」と言う。

また「時々、4日連続で働かなければいけないこともあり、加えてブルペンでの投球や移動もありました。疲労が蓄積し、キューバに着いたときには日本でプレーした8か月の負荷を減らすために休養を取らなければいけない状態でした」とも。シーズンでの疲労は相当なものだったため、休養を優先させることになったと明かしていた。(Full-Count編集部)

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