マクラーレンF1、メルセデス製パワーユニットへの切り替え作業が順調に進行中

 マクラーレンF1のチーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは、パワーユニット(PU/エンジン)をメルセデス製へと切り替える作業が目標どおり順調に進んでいると語った。2社間の共同作業において“赤信号”が灯り進行の妨げになるようなことは、これまでに起きていないという。

 1995年から2014年までメルセデスエンジンを使用していたマクラーレンは、2021年、その関係を復活させる。当時マクラーレン・メルセデスは、78回の優勝と3回のドライバーズ選手権を獲得した

 マクラーレンは、2021年型マシンの開発と並行して、設計段階からマシン組み立てまで、ルノー製エンジンからメルセデス製エンジンへの切り替え作業に取り組んでいる。これまでのところ、その作業において思いがけない問題が発生することはなかったという。

「来るシーズンに向けて、メルセデスのパワーユニットへと切り替えることは間違いなく大きなタスクだ。しかし、進展を目にして非常に満足している」とザイドルは『Formula1.com』に語った。

「マシンに関してはとてもうまくいっていると言える。ブリックスワースにあるメルセデスからのスタッフとの関係も、非常に良い基盤のもとにスタートした」

「極めて有意義な対話と技術的な交流が行われており、それに関しても本当に満足している」

2020年F1第11戦アイフェルGP ランド・ノリス(マクラーレン)

 エンジンパートナーの変更は一筋縄ではいかないものだが、マクラーレンは2015年にはメルセデスからホンダへ、2018年にはホンダからルノーへと切り替えてきた。この最近の経験により、作業は円滑に進んでいるとザイドルは言う。

「(パワーユニットの変更は)当然ながら、次のシーズンに向けて必要となる変更や、空力の開発と並行して行っている。特に、ピレリを助ける意味もあって、マシンのリヤ部を変更する必要がある」

「目標どおりに進んでいると言える状態で、現状では赤信号が灯っているようなことはない。最近のマクラーレンは何度もパワーユニットを切り変えてきたので、それによりかなりの経験を積んできた。ただ、どれだけうまくやれたかは、実際にテストに行かないと分からない」

2020年F1第15戦バーレーンGP アンドレアス・ザイドル(マクラーレン)

© 株式会社三栄