エンゼルスが左腕・ハンドの争奪戦に名乗り 米記者が伝える

「FanSided」のロバート・マレーによると、昨季メジャー最多の16セーブを挙げた救援左腕ブラッド・ハンドの争奪戦にエンゼルスも加わっているようだ。ブルージェイズやメッツが獲得を狙っていることが報じられているハンドだが、マレーは「移籍先候補の1つとしてエンゼルスが浮上した」と伝えている。すでにクローザーとしてライセル・イグレシアスを獲得しているエンゼルスだが、左腕不足のブルペンにハンドが加わることになるかもしれない。

エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは今オフ、限られた予算のなかで的確な補強を行っており、アンドレルトン・シモンズがフリーエージェントとなった遊撃にはオリオールズからホゼ・イグレシアス(年俸350万ドル)をトレードで獲得。マックス・スタッシをサポートするベテラン捕手としてカート・スズキを1年150万ドルで獲得した。

野手の補強を安価で済ませたことにより、投手の補強に使える資金が残されており、レッズとのトレードでクローザーのR・イグレシアス(年俸912.5万ドル)を獲得。フリーエージェント市場では救援左腕のアレックス・クラウディオを1年112.5万ドル、先発左腕のホゼ・キンターナを1年800万ドルで獲得した。

「Roster Resource」によると、現時点でのエンゼルスの年俸総額はおよそ1億8600万ドル。よって、ぜいたく税の対象ライン(2億1000万ドル)まで2400万ドルほどの余裕が残されている。アート・モレノ・オーナーが年俸総額をどこまで引き上げるつもりなのかは不明だが、ミナシアンはこの2400万ドルを使って投手のさらなる補強を目指すことになる。

もしモレノが年俸総額をぜいたく税の対象ライン以内に収める方針ならば、3000万ドルを超える高額年俸を要求しているトレバー・バウアーの獲得は極めて難しい。もしハンドの獲得に成功した場合、それはバウアー争奪戦からの完全撤退を意味することになりそうだ。

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