【海外競馬】11年連続12度目!英愛首位種牡馬ガリレオの偉大な記録

【TPC秋山響の海外競馬解析】先週の北米編に続いて、今週は欧州の昨年の各種統計を取り上げたい。

英愛首位種牡馬(このカテゴリーは密接な関係がある英国とアイルランドをまとめるのが慣例)部門ではガリレオ(23歳、父サドラーズウェルズ)が11年連続12度目のチャンピオンサイアーに輝いた。GⅠ英1000ギニーやGⅠ英オークスに優勝したラブ、GⅠ英ダービーを制したサーペンタインなど7頭が英愛でGⅠに優勝。GⅠ勝利産駒頭数の世界記録も昨年終了時点で89頭にまで伸ばした(2位はデインヒルの84頭)。

昨年は新型コロナの影響もあって6月1日から11月7日までが集計期間となった英国のチャンピオン騎手争いを制したのはO・マーフィー騎手(25歳)。カメコで制したGⅠ英2000ギニーを含む142勝を挙げて、2年連続2度目のタイトルとなった。一方、1月1日~12月31日までの収得賞金順で決まるチャンピオン調教師はGⅠキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスSを制したエネイブル、GⅠゴールドCのストラディバリウスなどを擁したJ・ゴスデン調教師(69歳)が3年連続5度目の首位になった。

フランスに目を転じると、種牡馬は凱旋門賞馬ソットサスを送ったシユーニ(14歳、父ピヴォタル)が初のチャンピオンに。フランスは突出した高額賞金を誇る凱旋門賞の結果が与える影響が非常に大きく、過去10年で9年は凱旋門賞馬の父が首位種牡馬の座に就いている。

騎手(勝ち鞍順)はディープインパクト産駒のファンシーブルーでGⅠ仏オークスを制したP・ブドー騎手(28歳)が4年ぶり3度目のトップ、調教師(収得賞金順)はソットサスを手がけたJC・ルジェ調教師(67歳)が4年ぶり3度目の首位となった。

なお、アイルランドの騎手はC・キーン騎手(26歳)が3年ぶり2度目、調教師はA・オブライエン調教師(51歳)が22年連続23度目のチャンピオンに輝いている。

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