ARK Invest、ドローンや電動飛行機を含む宇宙開発ファンドを発表

上場企業であるEHangが発表した物流ドローンEH216L

「破壊的イノベーション」をコンセプトに運営する資産運用会社Ark Investが立ち上げる投資ファンド「ARKX space exploration fund」は、ドローンや電気飛行機などの航空宇宙技術を含む宇宙開発関連の上場企業をターゲットにしている。

おなじみEHangは、数少ない上場したeVTOL企業であり、ARKXファンドのニュースで株価が急上昇した。

上場投資信託(ETF)であるARKXファンドは、証券取引委員会への提出書類によると資産の80%以上を以下のように運用するとしている。

地球の外で発生する技術的に有効な製品やサービスをリードし、またはそこから利益を得ている企業に投資する予定です。人工衛星、ロケット、関連技術に加え、「ドローン、エアタクシー、電気自動車を含む軌道下の航空宇宙企業」に焦点を当てます。

このファンドの発表直後、多くの宇宙株が急上昇したが、どの企業が最初に組み入れられるかはまだ明らかにされていない。Virgin Galactic Holdingsは14%以上、Maxar Technologiesは20%以上急上昇した。

ナスダックに上場しているEHangは、EH216を使った都市型エアモビリティ事業の導入を計画しており、1株当たり50ドル近くまで急上昇し、昨年12月の新規株式公開価格の約4倍となった。

Ark Investとその最高経営責任者兼投資責任者であるCatherine Wood氏は、テスラや他の電気自動車株を保有していることもあり、同社の主力ファンドであるイノベーション・ファンドが170%以上の利益を上げたことで、過去1年間で注目を集めている。このファンドは現在、世界最大のアクティブETFとなっており、Ark Investの運用資産総額は400億ドルを超えている。

「破壊的イノベーション」をコアにArk Investの戦略は、人工知能、DNAシーケンシング、ロボット工学、3Dプリンティング、バッテリーストレージなど、世界を根本的に変える可能性を秘めた指数関数的なテクノロジーを中心としている。

EVやバッテリーの株が将来の自動車市場シェアへの期待から急上昇しているため、多くのeVTOL企業がIPOやSPAC(特別買収目的会社)を検討しており、セクター全体の関心を活用している。

Arkがドローン、電気飛行機、空飛ぶ車、航空タクシーサービスに大きな関心を示していることから、eVTOL企業が株式公開を検討する魅力はさらに高まっている。ちなみにArkX ETFは今年の3月29日に発売される予定だという。

▶︎Ark Invest

© 株式会社プロニュース