新築マンションをリフォーム。間取り変更は可能?費用や注意点を解説

新築マンションの多くには、最新の室内設備や人気の内装デザインが取り入れられています。それでも、自分が理想とするイメージに合わないことがあります。

そんなとき、部屋の間取りやデザインを理想の姿に近づけられる方法がリフォームです。どんなリフォームが可能か、また費用はどれくらい必要になるか分かれば実際に工事するときの参考になるでしょう。

そこで今回は、新築マンションで行えるリフォームの内容や費用相場を紹介します。

新築マンションのリフォームは大きく分けて3種類

新築マンションのリフォームは、大きく分けると間取りの大幅な変更、オプション部分のグレードアップ、数年が過ぎてからの改装の3種類です。新築なら基本的に劣化は見られませんが、それでもリフォームするところは中古マンションとの大きな違いといえます。

間取りから大幅に変更するリフォーム(リノベーション)

マンションは、新築であってもデザインが自分の好みに合わず、間取りから大幅に変更するケースが見られます。新築であっても購入後に部屋の仕上がりを見て、いろいろと不満を感じるのは自然な結果と考えられます。

そこで購入者が選ぶリフォームの方法が、間取りを含めて大幅に変えるリノベーションです。できるだけ自分のイメージ通りに室内空間を演出するため、大規模なリノベーションを希望する傾向が見られます。

内装や設備のアップグレードをするオプションリフォーム

オプションリフォームは、部屋のオプション部分をより魅力的な雰囲気にアップグレードする方法です。

ほとんどの新築マンションは、建築時にノーマルタイプのインテリアを設置しています。少しでも多くの顧客に受け入れてもらうなら、好みの分かれるインテリアは選ばないほうが無難と考えられます。

シンプルな内装デザインに不満を感じたときには、リフォーム会社にエコカラットなどの魅力ある内装建材を使ったオプションのアップグレードを希望するケースが見られます。

数年経過後に行う一般的なリフォーム

新しいマンションの建築後、数年が過ぎてから改修するのは一般的なリフォームのパターンといえます。通常、新しく建てられるマンションは最新のスタイルで設計されます。ただ内装や室内設備は次々に異なるデザインが考案されていき、モデルチェンジが行われます。

完成時には最新モデルであったマンションも、ある程度の時間が経てば古いタイプと見なされるかもしれません。住まいの快適性を重視するなら、定期的な最新モデルの導入が必要になると考えられます。

そこで実施されるのが、完成してから数年が経過したときのリフォームです。経年劣化した部分は修復し、問題なく使える設備も必要があれば最新式に取り替えます。

新築マンションのリフォームでできること

新築マンションのリフォームでできることは、間取りの変更や床の仕上げ材の変更、照明・ライトの変更、家具のカラーの変更、コンセントの位置の変更・増設、オリジナル家具の製作などです。

それぞれリフォームが可能な範囲は異なるものの、いずれも自分好みの部屋に仕上げられるメリットがあります。

間取りの変更

自分のライフスタイルや家族構成に合わせて部屋の使い勝手をよくしたいとき、効果のあるリフォームが間取りの変更です。

部屋の間取り変更では、よく間仕切り壁を解体する方法が採用されています。マンションには取り除いても支障のない間仕切り壁と、建築構造を支えている躯体壁があります。躯体壁でなければ、間取り変更のため取り壊しても差し支えありません。

部屋が手狭に感じられる場合、間取りを変更すると居住空間を広げられます。リビングや和室、洋室との間仕切り壁を解体すれば、リビングスペースが拡張されて家族が一緒にくつろぎやすくなるはずです。

床の仕上げ材の変更

床の仕上げ材の変更は、部屋が味気なく見えて高級感を出したいときなどに適しているリフォーム方法です。

新築マンションの部屋は、当たり障りのないシンプルなデザインの家具が並ぶと簡素な仕上がりになり、味気なく見える場合があります。そんなケースでは、フローリングをより上質な仕上げ材に張り替えると部屋のイメージを変えるのに効果的です。

最近人気のある種類はクッションフローリングですが、高品質の無垢材や磁器質のタイルを選ぶと高級感が増します。床材の変更後には、室内の配色バランスなどを考えて壁から天井までリフォームする選択肢もあります。

照明・ライトの変更

照明・ライトは、部屋の間取りや室内装飾を変更したとき同時にリフォームできるインテリアです。

部屋の間取りが変わり居住スペースが広がると、最初に設置された照明では十分に室内を照らせなくなる可能性があります。照明器具を新たな室内空間の雰囲気に合わせたいときは、リフォームすれば問題ありません。

リフォーム方法の例としては、これまで主流であったシーリングライトから最近のトレンドであるダウンライトへの変更や、高機能ライトの導入が挙げられます。おしゃれな癒し空間を演出したいときは、調光・調色に優れてリラックス効果もある間接照明がおすすめです。

家具のカラー変更

一般的に新築マンションの家具や建具は、より多くの入居者を獲得するため人気の高いカラーが選ばれる傾向にあります。扉や壁のクロスの色調が好みでなければ、専用シートを貼ることでカラーリングを変えられます。

シートには木目調やマットな質感をもつタイプもあり、色合いだけでなく図柄もいろいろな種類から選べます。リフォーム会社によっては、家具製作から引き受けていることがあります。デザインそのものをリフォームしたい場合は、オリジナル家具をつくれる業者を探してみましょう。

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コンセントの位置の変更・増設

コンセントの位置に問題が生じたときは、リフォームで変更・増設できます。マンションの新築時、基本的にコンセントの配置は何も置かれていない設計図のうえで検討されます。そのため、実際に家具をセッティングした後で不都合に感じられることはよくあるケースです。

コンセントの位置のリフォームは、実生活にもとづくリアルな感想を反映できるところが大きなメリットです。家具との位置関係で使い勝手が悪ければ、配置変更や増設をおすすめします。

オリジナル家具の製作

部屋のスペースを少しでも有効活用したい場合、リフォームでオリジナル家具を製作するのもおすすめです。市販の家具は、とくに設置する部屋のスペースを考えてデザインされていません。

オリジナルの造作家具なら、デザインや寸法を自分の希望通りに細かく注文できます。部屋が狭くても、限られた設置スペースを無駄なく活用できます。

新築マンションのリフォームに必要な費用相場

新築マンションのリフォーム費用は、工事内容や施工面積ごとに相場が異なります。適正な価格でリフォームするには、事前に見積もりを入手しておくと安心です。

間取り変更といった大規模なリフォーム

間取り変更のように大規模なリフォームは、工事内容に応じて費用相場が変わります。70㎡前後のマンションであれば、間取り変更を含めて部屋全体をリフォームすると1000万円以上かかるのが一般的です。和室だけを洋室に変更した場合でも、50万~100万円ほどかかる場合が多いです。

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オプションリフォーム

オプションリフォームでは、工事内容にしたがい費用相場に違いが生じます。フローリングを変更する場合、床に上張りする方式なら1㎡あたり約1万円、全体を張り替えるときには1万5000円ほどが相場です。照明・ライトのリフォームは、シーリングライトをダウンライトに変えると1カ所につき3万円ほどかかります。壁紙の張り替えは、1㎡あたり約1500円です。

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一般的なリフォーム

マンションが経年劣化した際、全体的にリフォームするときの費用相場は施工面積や工事内容によって異なります。施工面積がおよそ70~80㎡の場合、フルリフォームすると相場価格は500万~600万円です。新しく導入する設備のグレードによっても値段は変わるため、予算としては400万~1000万円ほどの範囲で考えておくといいでしょう。

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新築マンション購入後のリフォームは何年後に行うべき?

新築マンションも経年劣化は避けられません。傷みや老朽化が目立ち始めたら、リフォームが望まれます。大きめのリフォームを検討する目安は、およそ20年後です。築20年を超えた物件はさまざまな設備で傷みが目立ち、部屋の間取りや内装のデザインも時代に合わなくなってきます。築30年以上になれば、全体に老朽化が進みます。

新築マンションを購入して20年が経過したら設備を中心としたリフォームを、30年を迎えたら全体的なフルリフォームを行うべきと考えておきましょう。

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