眺望抜群の月島もんじゃ【にっぽん食べ歩き】 イタリアン、フレンチと融合した新感覚

 東京の「月島もんじゃストリート」にあるビルの6階に、もんじゃ焼き店としては珍しく開けた眺めを望む「KOBOREYA 月島」が2020年12月にオープンした。ガラス張りの個室中心の客席では、月島の街並みやタワーマンション、オフィスビルなどの輝きを見ながら、西洋料理と融合した新感覚のもんじゃを楽しむことができる。(共同通信=中村彰)

スタッフが腕を振るってもんじゃを調理

 「KOBOREYA 月島」は「もんじゃは手軽」という常識を破り、イタリアンやフレンチを取り入れた。「こぼれや海鮮クリームもんじゃ」(税抜き1990円)は豊洲で仕入れた新鮮なカキやホタテ、サケ、白ハマグリ、アサリなどを、あふれんばかりに盛り付けた一品。濃厚なクリームソースと合わせた。

こぼれや海鮮クリームもんじゃ

 「サルシッチャもんじゃ」(同1890円)は超粗びきの豚肉を使ったソーセージとレンズ豆を和からしで味わう。「青森長芋カルボナーラもんじゃ」(同1990円)はパルミジャーノチーズと荒く刻んだ黒こしょう、卵と大ぶりのパンチェッタ(生ベーコン)に長芋を添え、シャキシャキ感を楽しむことができる。

 「山形牛ポルチーニもんじゃ」(同1990円)をお願いした。女性スタッフが「チャッ、チャッ、チャッ」とボウルをかき混ぜ、だしで溶いた小麦粉を流し入れキャベツで土手を作る。見とれるほどの手際の良さだ。

 火が通るのを待って、おもむろにへらで口に運ぶ。だしは豚骨をベースに鶏がら、サバ節、カタクチイワシの煮干し、昆布などを5時間煮込んでいるので、うま味が口いっぱいに広がる。山形牛リブロースの程よい脂の甘み、ポルチーニの食感に陶然となる。

個室から望む月島の夜景

 目を外に移すと、月島の夜景が眼前に。全44席の約8割が個室で、3分で空気が入れ替わる換気システムを取り入れているので、落ち着いて食事を楽しむことができる。

 月島周辺は昔ながらの街並みが残る一方で、再開発で高層の建物が混在する。食後に、そんな街の変化を感じながらぶらぶらと散歩をするのもお薦めだ。

月島もんじゃストリートの風景

 「KOBOREYA 月島」のホームページはこちら。https://akr0432193141.owst.jp/

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