高校生平和大使ら 核廃絶の思いを動画で発信 120人参加、メッセージを国内外へ

動画「ピースブックリレー」が流れるタブレットを持つ大澤さん=長崎市役所

 「若い世代も声を上げよう」-。核廃絶実現へ活動を続けている高校生平和大使と高校生1万人署名活動実行委員会は21日、国内外の同世代に核兵器禁止条約の意義などを伝えようと、平和大使の公式ユーチューブチャンネルで動画「ピースブックリレー」の公開を始めた。全国16都道府県と海外の高校生約120人が参加し、核兵器廃絶に向けた思いを発信している。
 BGMは、長崎市出身のシンガー・ソングライター、福山雅治さんの「クスノキ」。同市役所で会見した第23代高校生平和大使の大澤新之介さん(17)=鎮西学院高2年=は、同条約に関心を寄せる同世代は少なく、平和活動に堅苦しいイメージを持つ人が多いとして、「動画を見て、若い世代に平和活動や核問題を考えるきっかけにしてほしい」と呼び掛けた。
 動画は約6分。120人のうち約80人がスケッチブックに、条約が禁止する核兵器の使用や製造など7項目のほか、「核問題は自分事」「ここからが新たなスタート。(平和を)訴え続けよう」などとそれぞれのメッセージを記した。平和大使と交流しているハワイ、韓国、ロシアの高校生も参加した。
 既に条約を批准した51カ国・地域と、未批准だが条約に賛成している国・地域に対し、感謝と今後の行動を期待する旨の手紙を同日までに送付。平和大使の公式インスタグラムでは同条約への批准を各国に求める声明を公開している。

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