BTCC:元トヨタのトム・イングラム、ヒュンダイのエクセラー8へ移籍し開発の牽引役に

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 BTCCイギリス・ツーリングカー選手権で、長年トヨタのエースとして孤軍奮闘してきたトム・イングラムは、離脱を表明したSpeedworks Motorsport(スピードワークス・モータースポーツ/SWM)から移籍し、ヒュンダイ陣営のEXCELR8 Trade Price Cars(エクセラー8 トレード・プライス・カーズ)に加入することを発表。2021年から新体制を敷くチームと複数年契約を結び、3台目のヒュンダイi30ファストバックNパフォーマンスをドライブすることが決まった。

 2020年からTOYOTA GAZOO Racing(TGR)のステータスを得て、TOYOTA GAZOO Racing UK・ウィズ・ギンスターズのエントリー名で戦ったSWMは、来季に向け2台体制へのプログラム拡大を予定していた。しかしそのシーズンを前に、2014年からシングルカー体制のエースとして起用してきたイングラム離脱をアナウンスするなど、ラインアップ変更を余儀なくされる事態となった。

 そのイングラムは2021年に向け新天地への加入を決断し、クリス・スマイリーとルーキーのジャック・ビュテルとともに、ヒュンダイの開発を推し進めることを選択した。

「こうしてエクセラー8 トレード・プライス・カーズとの新規契約をアナウンスできて、心からうれしく思っている」と、チームメイトとの複数台体制の待遇を手に入れた27歳のイングラム。

「お互いの商業的な側面からSWMの契約が維持できないと判明した段階で、僕は複数のチームにコンタクトし、BTCCキャリア継続の話し合いを進めてきた。でも正直なところ、これはおそらくこれまでで最も簡単な決断のひとつで、最初の会話からすぐに“クリック”することができたよ」

 過去7シーズンで16勝、2度のインディペンデント・タイトル獲得の実績を誇るイングラムは、2021年からトレード・プライス・カーズ・レーシング名義のTBL枠(TOCA BTCC Licences)を委譲され、3台体制を敷くチームのエース格としてシリーズを戦うことになる。

2020年から最新NGTC規定仕様のヒュンダイi30ファストバックNパフォーマンスを投入していたエクセラー8
SWMとともに、シングルカー体制でトヨタ・アヴェンシス、カローラを一線級の車両に仕上げてきた

■ヒュンダイには可能性が多く眠っている

「とくに現在のような厳しい状況下では、複数年契約を確保できるのは素晴らしいことだ。これは双方に長期的な取り組みを保証することにもなる。これによりチームとともに前進し、BTCCでフロントランナーの地位を確立する機会を生み出せるはずだ」と続けたイングラム。

「僕らドライバーは全員、当然のこととしてグリッド上での競争力を極力高めたいと思っている。このチームはエンジニアリング陣から設計およびチーム管理まで、適切な場所に適切な人材が配置され、可能な限り最高の仕事をこなす環境が整っているんだ」

 ミニ・チャレンジなどの活動を経て、2019年からBTCC参入を果たしたエクセラー8は、初年度のMG6 GTでの経験を経て、2020年から最新NGTC規定仕様のヒュンダイi30ファストバックNパフォーマンスを投入。セナ・プロクター、クリス・スマイリーを擁して2度の2位表彰台を獲得している。

「チャンピオンシップ初年度と、2年目の間に達成されたエクセラー8の大きな進歩は、彼らがBTCCの荒波に対し、どれほど高いモチベーションと情熱で取り組んできたかを示している。僕としても、これは本当に本当にエキサイティングな何かの始まりのように感じているんだ」

 まだヒュンダイi30ファストバックNパフォーマンスのステアリングを握っていないイングラムだが、ヒュンダイが来たるシーズンで「優勝候補の一角に成長することを確信している」と自信を見せる。

「パフォーマンスの観点からも、この移籍は実際に一歩前進と見ている。ヒュンダイはこの1年間で大幅に発展したが、まだまだ抽出されていない可能性とペースがはるかに多く眠っていることは言うまでもない」

「BTCCのNGTC規定に対し、ほぼ完璧なボディシェイプとホイールベースを備えていて、これまでにドライブしたトヨタ・カローラとアヴェンシスの最高の特性をブレンドしている。今季のチャンピオンシップで真のタイトル候補になれなかったら、そちらの方が驚きだよ」

これでイングラムは、クリス・スマイリーとルーキーのジャック・ビュテルと念願のチームメイトとの共闘体制を手にした
そのエクセラー8は、2021年からトレード・プライス・カーズ・レーシング名義のTBL枠(TOCA BTCC Licences)を委譲され、3台体制を敷く