WRC開幕! モンテカルロ初日首位は昨年、大クラッシュを喫したタナク。トヨタ勢が追随

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 1月21日、2021年シーズンのWRC世界ラリー選手権がモンテカルロで開幕した。シェイクダウンがない異例のスケジュールで実施された競技初日はSS1~2が行われ、両ステージでベストタイムを刻んだオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位に立っている。

 1年前、ここモンテカルロで大クラッシュを喫したエストニア人が、その過去を払拭するような走りを見せた。
 
 ヒュンダイ加入2年目となったタナクは他の多くのライバルたち同様に、ピレリのスーパーソフトコンパウドタイヤを選択してウエットコンディションとなったオープニングステージに臨むと、ワイパーのトラブルに見舞われながらもベストタイムをマーク。2番手につけたTOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)を3.0秒リードしてみせる。

 タナクは続くSS2でもロバンペラを0.3秒上回るタイムでタイムシート最上段を譲らず。デイ1の両ステージを制しラリー初日を総合首位で終えている。

「モンテにしては単純なスタートだったように思う。僕たちは昼間にスタートしたことがなければ、このような安定したコンディションで最初のステージを迎えることもなかったからね」とタナク。

「SS1はそれほどわるくはなかった。しかし、2本目のステージは泥だらけの場所があり、多くの難しいサプライズがあった」

 そんなタナクから遅れること3.3秒、総合2番手でモンテカルロの初日を終えたのはロバンペラ。これに僚友のエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が続き、トヨタ勢が2、3番手と首位を窺う好ポジションにつけている。

 ヒュンダイのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)は新しいコドライバー、マルティン・ウィダグとの初陣でインカムに問題を抱えたものの、これに落ち着いて対処。大きなタイムロスにはつなげず首位と16秒差の総合4番手につけた。

 2020年最終戦モンツァで逆転戴冠、通算7度目のタイトル獲得を果たしたオジエはこの日、ブレーキの不調に悩まされ我慢のラリーを強いられることに。それでもSS1で4番手、SS2でも5番手でステージを走破。トップから16.9秒遅れの総合5番手から翌日以降、巻き返しを図る。

 6番手以下はダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)、ピエール・ルイ・ルーベ(ヒュンダイi20クーペWRC)、WRC2エントリーのアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)、エイドリアン・フルモー(フォード・フィエスタ・ラリー2)と続き、ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)までがトップ10圏内だ。今季、WRCフル参戦となる勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)はふたつのステージでスピンを喫し総合11番手に留まった。

 なお、ラリー初日ではMスポーツ・フォードのテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)がクラッシュを喫し、今季のリタイア第1号となっている。スニネンはSS1のS字コーナーで土手にヒット、その反動でマシンは横転しコース脇に転落してしまった。幸いクルー両名は無事だったが、マシンは損傷が激しく修復が不可能なことからリタイアとなる模様だ。

 金曜日のデイ2はサービスパークが置かれているギャップの西側に設定された5つのステージで争われる。今大会もっとも長いステージを含む1日の走行距離は105kmで、そのスタートは夜明け前の6時10分となっている。

オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)
カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)
ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)
エステバン・オコンがドライブしたアルピーヌA110S
セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)
テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC))