ドジャースが短期契約でバウアー獲得に乗り出す可能性が浮上

「ESPN」のジェフ・パッサンは日本時間1月21日、ドジャースがトレバー・バウアーの動向を注視していること、状況次第では獲得に乗り出す可能性があることなどを伝えた。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンもドジャースが短期契約でのバウアー獲得に興味を示していることを伝えている。同地区ライバルのパドレスが積極的な補強を展開するなか、ドジャースはパドレスへの対抗策としてバウアー獲得に乗り出すのだろうか。

ドジャースの先発ローテーションはクレイトン・カーショウとウォーカー・ビューラーの二本柱のほか、出場辞退から戻ってくるデービッド・プライスやトニー・ゴンソリン、ダスティン・メイ、フリオ・ウリアスの若手トリオなど、非常に充実している。また、ジョサイアー・グレイ、ミッチ・ホワイトといった有望株も控えており、バウアーを獲得する必要は全くないように見える。

しかし、同地区ライバルのパドレスは今オフ、ブレイク・スネル、ダルビッシュ有、ジョー・マスグローブと各球団のエースをトレードで獲得して先発ローテーションを大幅に強化。カーショウがピークを過ぎ、プライスが多くのイニングを消化できる保証がなく、若手トリオもフルシーズンでの活躍が未知数という状況のなかで、バウアー獲得によって先発ローテーションのグレードアップを図る可能性はある。

メジャーリーグ公式サイトのマット・ケリーは、ドジャースが過去にブライス・ハーパーに年平均4500万ドルの4年契約をオファーしたことなどを例に挙げ、超高額の短期契約をバウアーにオファーする可能性があることを指摘している。バウアーが史上最高年俸を希望するのであれば、2年7500万ドル(年平均3750万ドル=史上最高)といった短期契約が検討されるかもしれない。

ドジャースは過去数年間ぜいたく税の対象となっていないため、今季ぜいたく税の対象ラインを超えてしまうことを必要以上に心配する必要はない。今季終了後にカーショウやコリー・シーガーがフリーエージェントになることを考慮する必要はあるものの、現時点で確定している2022年の年俸総額は約8000万ドルに過ぎず、来季再びぜいたく税の対象ライン以内に収めることは可能なはずだ。また、これはドジャースが長期契約でバウアーを獲得することも可能であることを意味する。

エース不在のエンゼルスなど、ドジャース以上にバウアーを必要としているチームはいくつもあるが、ドジャースも(少なくとも予算面では)バウアーを受け入れる態勢が整っており、獲得が実現する可能性は十分にありそうだ。

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