初日2番手、トヨタのロバンペラ「自分のペースに驚いた」/WRC第1戦モンテカルロ デイ1後コメント

 1月21日、2021年シーズンのWRC世界ラリー選手権がモンテカルロで開幕した。シェイクダウンがない異例のスケジュールで実施された競技初日はSS1~2が行われ、両ステージでベストタイムを刻んだオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位に立っている。そんなラリー・モンテカルロのデイ1を終えた各陣営からドライバーコメントが発表された。

■Mスポーツ・フォードWRT

●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合10番手

「僕たちにとって素晴らしいスタートにはならなかった。テストでつけたすべての自信はどこか間違ったところへ行ってしまったようだ」

「走行中はとても緊張して落ち着いていられなかった。リラックスして走行できなかったんだ。このことは明日の朝に向けて解決しなければならないことだ」

「SS1では雪が降る可能性があったが、そのせいで残りの区間でのタイヤ選択がかなり難しいものになった。でもステージは流れるようで、すべてがとても素晴らしいんだ」

「特に最後のステージはこのラリーのなかでも僕のお気に入りと言えるかもしれない。そこで楽しめるかどうか見てみようじゃないか!」

Mスポーツ・フォードのフィエスタWRC

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/リタイア

テーム・スニネン
「すべてが順調に進んで、マシンの感触も本当に良かった。その後、コーナーに差しかかるところでラインを失い、土手に接触してコースを外れてしまった」

「マシンは速く、ここでは誰もが懸命に作業をしていたから、本当に残念だ」

「ペースは良かったし、マシンも力強く感じていた。当然このようなシーズンスタートを誰も望んでいなかった。ダメージが大きすぎるので、僕たちは明日戻ることはないだろう」

テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)

■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合4番手

「オープニングステージではすべてが順調に進んだ。マルティン(・ウィダグ/コドライバー)にとってヒュンダイi20クーペWRCで高速走行することはまったく新しい経験だったから、満足しなければね」

「シェイクダウンもテストも一緒にできなかったから何が期待できるのか分からなかったが、うまくいったよ。週末の間にマシン内でのコミュニケーションを改善すべき部分があるけれど、彼はこれまでのところ良い仕事をしている」

「今日は大きなリスクを取らずに、良いリズムで走行することができた。SS1では調子が良かったが、SS2ではタイムをだいぶ失ってしまったようだ。明日はさらに長く、トリッキーな1日になる。タイヤ選択がいっそう難しくなると予想しているが、楽しみにしているよ」

ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)

●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合首位

「モンテカルロにしてはかなり簡単なスタートに見えた。コンディションが安定している日中にスタートしたことが今までなかったからね。SS2では(前走車のショートカットで)路面が汚れいたり、ぬかるんでいる場所が多くなり、非常に困難で驚かされることが多かった」

「2020年と比べてマシンの安定性はさらに向上し、間違いなく良いフィードバックが得られている。全体的には、ウエットコンディション下でピレリタイヤにはグリップがあり、パフォーマンスが優れていたようだ」

「一方、ぬかるみや泥のある他の場所では、かなり大きなステップがある。これについては僕たちがこれからも学んで経験を積む必要があるね」

オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)

●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合6番手

「このラリーを望んでいたような形でスタートできていない。SS1の直前からマシンにおかしな感触があった。今まで聞いたことがないようなノイズが聞こえたんだ」

「おそらくディファレンシャルだと思うけれど、何かが適切に取り付けられていないような音がした。これが何なのか調べる必要がある」

「明日のラリーは長丁場だから、さまざまなコンディションに直面することが予想される。でも正直なところ、今日はもう少し結果を出したかった。最初のステージはうまくいくと確信していたからね。だからやはり何かがおかしかったと考えているんだ。僕たちは引き続きプッシュを続ける必要がある」

ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合5番手

「新しいピレリタイヤの経験が非常に少なく、フィーリングをつかむ必要があったため、最初のステージの序盤は慎重に走った。そして、ステージの中盤くらいからブレーキに問題が出始め、その後は非常にトリッキーだった」

「ブレーキに自信を持つことができないと、限界まで攻めるのは困難だ。理想的なスタートとは言えないが、明日の朝までにはマシンが100%の状態になっていると確信しているから、ベストを尽くして戦い続けるつもりだ」

「明日の朝はスタート時間がとても早く、おそらくトリッキーなコンディションになるだろう。勝負はまだこれからだ」

セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)

●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合3番手

「初日の2本のステージはとても難しかった。道は濡れていて、路面コンディションは目まぐるしく変わり、タイヤのグリップは変化し続けたんだ」

「さらに、2本目のステージではスタートが遅れたため、冷えた状態のタイヤで出走することになり、とても厳しかった」

「その後すぐ狭い村に入ると凍結路面が現れ、タイヤの温度を上げるのも、自信を高めるのも簡単ではなかったが、なんとか最後まで走り抜いたよ」

「今夜はさらに冬型の天気になる可能性があるので、朝までにどのようなコンディションになっているのか、様子を見たいと思う」

エルフィン・エバンス(左)と、ヤリ-マティ・ラトバラ代表(右)

●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合2番手

「最初のループはとても良かった。SS1は素晴らしく、新しいピレリタイヤで濡れたターマックステージを走るのは初めてだったけど、フィーリングは良好だった」

「SS2は凍結した区間があってさらにトリッキーだった。それでもペースは良かったですし、チャレンジを楽しむことができたよ」

「それほど速く走ったつもりはなく、思い切り攻めたわけでもなかったので、自分のペースには少々驚いたけど、クルマは良い感じだった」

「明日の朝は暗闇のなか、氷と雪が多くありそうな道で難しいスタートになると思うけど、今日と同じペースを維持できるように頑張るよ」

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