ソフトバンク・工藤監督〝小久保流〟歓迎「練習量多くなるのはしょうがない」

練習を見守るソフトバンク・工藤監督(左)と小久保ヘッド

ソフトバンクの工藤公康監督(57)が新任の小久保裕紀ヘッドコーチ(49)に野手部門を〝全権委任〟すると明かした。

23日、福岡・筑後市のファーム施設を指揮官が今年初視察。オンラインのミーティングでは「ちょくちょくやっている」という小久保ヘッドと初めて顔を合わせ、ともに選手の動きを見守った。

新ヘッドについて工藤監督は「僕は投手なので、分からない野手の部分の話をすると『こういう感じでいいんじゃないですか』とか『僕はこういうふうにしていた』という話を聞いた。そういうところをドンドン野手の方に生かしていけたらいいなと思っている」と「小久保流」の積極的な進言を待望した。

その上で「野手の方をしっかり考えてくれている。任せます!」ときっぱり。力強く、短い言葉に信頼がにじんだ。

自ら築いた投手王国を土台に日本一4連覇を成し遂げた。次なるチームの強化ポイントは野手の底上げ。小久保ヘッドは猛練習でその地位を築いた。指揮官は「彼が現役で経験してやってきた中で、大事にすべきことは大事にしてもらった方がいいのかなと思っている。その結果として練習量が多くなるのはしょうがないこと」と練習が超スパルタになることも容認する。

「成功例だけではなく、たくさん失敗したこともあるでしょう。経験だったり、打撃に対するこだわりだったり、大事にしてきたものをみんなに吸収してほしい。人としての頑張り方、生き方とかそういうものも聞いて、一年でも長くプレーできるように役立ててほしい」と〝小久保イズム〟の浸透がチームをさらなる高みへ押し上げると期待した。

そんな指揮官の思いに小久保ヘッドも「野手は『基本見ろ』と言われている」と腕をぶす。

新たな参謀が加わった常勝軍団にどんな〝化学反応〟が起きるか。

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