船舶115隻、死者6人 2020年 長崎県内の海難発生状況

 長崎海上保安部は、昨年1年間の県内の海難発生状況(速報値)をまとめた。船舶海難は115隻(前年比6隻増)で、死者は6人(同5人増)に上った。5人以上の死者・行方不明者が出たのは2015年以来。
 長崎海保によると、西海市沖では20年2月、プレジャーボートの男性3人が死亡。同月、壱岐市沖でも漁船と遊漁船が衝突し、乗っていた男性2人が亡くなった。8月には長崎市池島沖でプレジャーボートが浸水し男性1人が死亡した。
 船舶種類別では漁船が47隻(41%)と最も多く、プレジャーボートが37隻(32%)で続いた。海難種類別では、機関故障などによる運航不能が50隻(43%)で最も多かった。
 一方、釣りや遊泳中の事故などの人身海難者数は78人(前年比7人減)で、自殺などを除く死者・行方不明者数は27人(同4人増)だった。このうちマリンレジャー中の死者は7人で、5人は救命胴衣を身に着けていなかった。
 長崎海保は船舶海難を防ぐため、出発前の点検や見張りの徹底を呼び掛けている。

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