2番手エバンス「明日もセブにプレッシャーをかけていく」/WRC第1戦モンテカルロ デイ3後コメント

 WRC世界ラリー選手権開幕戦モンテカルロは1月23日、デイ3のSS9~11が行われ、ラリー・モンテカルロ通算7勝を誇るセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位に浮上。エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)、カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)が続き、最終日を前にトヨタ勢が上位ワン・ツー・スリーを占めている。そんなラリー・モンテカルロのデイ3を終えた各陣営からドライバーコメントが発表された。

■Mスポーツ・フォードWRT

●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合8番手

「今日はかなり氷の多い日だった! 最初のステージのスタートでは、固まった雪の上にかなりのグリップがあった。その状況を活用できた感じはしなかったけれど、公平に見てスプリットタイムはとても良かったよ」

「その後は全力では行けなかった。コーナーの入り口にうまく入ることができなかったんだ。でもドライビングの感触は良くなってきた」

「あそこで大きな自信を持つことができたから、明日も多少は同じようにできるといいね」

ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)

■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合4番手

「今日もトリッキーで困難な1日だったけれど、走行中は絶えず改善していくことができた」

「難しいスタートだったよ。最初のステージでは落ち着いていられなかったし、リズムを掴むことができなかった。でもそれはSS10では改善した」

「走行中はできるだけ効率よく進もうとしていた。トラクションがかかるところを探し、クリーンな走行を維持していた。あるセクションの中盤でよりグリップを感じたので、もう少しプッシュできた。それでもまだこのタイムには驚いている。特にオープニングステージで多くのタイムを失った後だったからね」

「今回はシーズンで最初のステージ優勝だったし、マルティン(・ウィダグ/コドライバー)にとっては初めてのことだ。今週末に進歩できたのは素晴らしいことだよ」

「目標は走行距離を稼ぐことと、一緒に仕事をすることに慣れることだ。モンテは(WRCラウンドの)なかでも最高の学校だからね!」

ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)

●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/リタイア

「残念ながら、僕たちはまたモンテを一足早く終えることになった。最初のステージで、石かそれらしきものに当たってしまった。それでホイールにダメージを負ってパンクの原因になったんだ。これは僕のミス……レッキでは気づかなかったんだ」

「2番目のステージではスタート直後からスローパンクチャーが起きていた。あのタイヤで戻るのは長い道のりになった。最初にダメージを負ったタイヤをマシンに戻してロードセクションを走ろうとしたけれど、タイヤはもたなかった。それ以上僕たちにできることはなかった」

「サービスにはたどり着いたけれど、リタイアしなければならなかった。明日復帰するチャンスはないから、僕たちにとってこのラリーはこれで終わりだ」

オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)

●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合5番手

「今日はグリップを得ることと、マシンを最後まで持ち帰ることがすべてだった。オープニングステージは“興味深い”ものになると分かっていた。今朝のグラベルクルーのコメントから、氷が多いことを聞いていたんだ」

「そこで、マシンのセットアップをソフトにしてより感触を掴めるように変更した。最初のステージでは路面を読み取ることが難しかった。そうなることは分かっていたけれど、滑りやすい場所やそうでもない場所があった」

「2番目のステージの中盤では少し自信がなかったから、そこではあまりプッシュしなかった。僕たちにはなんの問題もなかったので、ミスを犯さずに1日をやりきることが重要だったんだ」

「最終ステージでは慎重に進んだ。ラインから外れやすかったから、リスクを取ることはしなかったんだ」

ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合首位

「完璧とはいえないが、良い1日だった。最初のステージは非常にトリッキーなコンディションだったが、とてもうまく走れたよ。かなり攻めたので、あのような速いペースで走りながらも無事フィニッシュラインを通過できて良かった」

「2本目のステージは、さらに大変だった。路面コンディションは非常に悪く、グリップがまったくなかったので、出走順が早い選手たちに対し大きく遅れてしまった。また、タイヤのマネジメントも完璧ではなかったと思う。新しいタイヤについては、まだまだ学んでいる状況だ」

「最後のステージは、1回目に走った時とも、ステージのスタート前にグラベルクルーが走行した時ともコンディションは大きく変わっていた。それでも僕自身はクリーンに走ることができた。重要なのは我々がトップに立っているという事実だ。最後まで首位の座を守り続けなくてはならない」

セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)

●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合2番手

「今日は少し悔しさを感じる1日だった。今朝の最初のステージはスタートが今ひとつでした。1度リズムを掴んだ後はタイムはそれほど悪くなかったのだけど、セブ(セバスチャン・オジエ)は本当に速かった」

「2本目のステージは路面がツルツルに磨かれて滑りやすく、スタート順が後方の選手は充分なグリップを得られなかったと思う。また、ヘアピンでエンジンが少しストールしてタイムを失ったが、それでもセブと同じようなタイムだった」

「最後のステージは、グラベルクルーからの情報を盛り込んだノートによると、路面コンディションは見た目よりもさらに悪いようだったので難しかったですが、トラブルが起きないようにクリーンに走ったので大丈夫だった」

「今日は、本当はもっと攻められたはずだし、少し勇気が足りなかったとも思う。しかし、このような状況ではバランスを見つけることも大事だ。明日も、引き続きセブにプレッシャーをかけていくよ」

エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)

●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合3番手

「今朝は良いスタートをきり、最初のステージはとてもうまくいった。難しいコンディションの区間はかなり注意して走ったが、他の選手と比べてタイムは良かった」

「2本目のステージは本当にトリッキーだった。フィーリングは良かったのだけど、路面は磨かれてどんどん滑りやすくなっていき、タイムを失ってしまった。そして、最後のステージではイヤホンに問題が起きた」

「ヨンネ(・ハルットゥネン/コドライバー)が叫ぶような大声でペースノートを読んでくれたので何とか聞き取れたけど、大変だったよ。それでも、自分よりも後からスタートした選手よりも速く走れたので、良かったと思う」

カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)

© 株式会社三栄