イタリア1部のポルトガル代表FWクリスチアーノ・ロナウド(35)が、サウジアラビアからの〝巨額オファー〟を拒否した。
英紙「テレグラフ」は「ロナウドが、サウジアラビアの観光大使に就任する年間530万ポンド(約7億5200万円)のオファーを拒否した」と報じた。同紙によると「契約内容には彼の画像が販促資料で使用されることなどが含まれる」とのことで、観光大使の契約内容としては破格の高額オファーだった。
ロナウドはこの〝おいしい話〟をあっさり断ったというが、その裏にあるのがサウジアラビアの人権問題だ。2018年にサウジアラビア政府に批判的だったジャーナリストのジャマル・カショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジアラビア総領事館内で殺害される衝撃的な事件が発生。モハメド・ビン・サルマン皇太子の関与が取りざたされ、世界中から批判を浴びた。
サウジアラビア政府は人権問題への批判をかわすために、近年国際的なスポーツへの投資を積極的に行うことでイメージアップを図っている。ロナウド側はこうした思惑に利用されることを懸念して、破格オファーにも首を縦に振らなかったとみられているのだ。
自身の影響力の大きさを考慮して慎重な判断に至ったようだ。