沖縄SVがJ1コンサドーレ札幌と練習試合 県内キャンプのチームと今季初実戦 

 九州サッカーリーグの沖縄SVは24日、J1北海道コンサドーレ札幌と練習試合を行った。沖縄でキャンプを張るチームの中で最初の実戦は45分間を2本戦い、1本目は0―2で敗れ、2本目は0―0で引き分けた。FW高原直泰は日本フットボールリーグ(JFL)昇格へ向け「今年こそ達成したい。そのためのチームづくりをする」と意欲を燃やしていた。

 1本目は札幌の出足の早いプレスを受けて攻め込まれた。新加入のGK村田怜穏の好セーブなどでしのいだが、FW高原も自陣まで下がる場面が多かった。

 若手中心に入れ替わった2本目は、運動量やフィジカルの強さで食らいついた。中盤でのパスカットからゴールに迫る場面もあったがDF比嘉和輝は「スピード感やパスの丁寧さで差があった。もっと質を上げていきたい」と悔しそうだった。

 高原のスカウティングで9人が新加入した。赤原や山本浩正監督は試合中、積極的に新加入メンバーに声を掛け、チームのやりたいことを伝えていた。

 高原は「J1のレベルを体感できたことが大きい。貴重な時間を無駄にしないように準備したい」と話す。キャンプ中のJ1、J2勢とさらに試合を組む予定で、4月の九州リーグ開幕へ向け準備を進める。札幌復帰の小野 生き生きプレー

 札幌の高嶺朋樹が1本目でボランチとして起点となり、サイドに展開してゴールを脅かした。沖縄SVが引いた位置でボールを回し始めると、素早くプレッシャーを仕掛けてパスミスを誘発し、カウンターにつなげた。それぞれの選手が状況に応じて流動的に動き、実力を見せつけた。

 2本目には今季琉球から復帰加入した小野伸二が登場。昨季主将としてチームを率いた宮澤裕樹やユースの選手も出場した。小野は中盤でボールを受けると、軽いタッチの浮き球やノールックパスを送った。ベテランとしてチームを引っ張り、生き生きとプレーしていた。

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