ヤンキースが先発補強 1対4のトレードでタイオンを獲得

ヤンキースは日本時間1月25日、若手4選手とのトレードでパイレーツから先発右腕のジェイムソン・タイオンを獲得したことを発表した。タイオンは自身2度目のトミー・ジョン手術により昨季を全休したが、2018年に14勝をマークした実績がある。パイレーツにはミゲル・ジャフレ、ロアンシー・コントレラス、カナン・スミス、マイコル・エスコットの4選手が移籍。田中将大がヤンキースに残留する可能性は完全に消滅した。

今オフの最優先事項であったDJ・レメイヒューの引き留めに成功し、先発ローテーションにサイ・ヤング賞2度の実績を誇るコリー・クルーバーを加えたヤンキース。その後もさらなる先発投手の補強を目指していたが、年俸総額がぜいたく税の対象ラインに迫っていることもあり、トレード市場を中心に動いていた。

ヤンキースが放出した若手4選手のうち、「MLB Pipeline」の球団別プロスペクト・ランキングではジャフレが15位、コントレラスが19位、スミスが21位にランクイン。ヤンキースは上位の有望株を放出することなくタイオンの獲得に成功した。タイオンの今季の年俸は225万ドルであり、年俸総額をぜいたく税の対象ライン以内に収めたいヤンキースの財政事情にもフィットする存在である。

ヤンキースのエース右腕ゲリット・コールは2017年までパイレーツに在籍しており、タイオンとは2016~17年の2年間、ともにプレーした。コールがアストロズへ移籍した2018年、タイオンは32試合に先発して2完投・1完封を含む14勝10敗、防御率3.20という自己最高の成績をマーク。自身2度目のトミー・ジョン手術から復活して2018年のような活躍ができれば、ヤンキースにとって非常に大きな戦力となる。

「Roster Resource」によると、ぜいたく税の対象ラインである2億1000万ドルまでヤンキースに残されている補強資金は100万ドルを切っている。田中との再契約は完全に消滅したと断言して良さそうだ。

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