ウイルス抑制効果のある鉄道車両用 蛍光灯、アイテック阪急阪神が量産販売を開始

アイテック阪急阪神は、照明でウイルス抑制効果が実証された「アイセーブ抗菌CCFLライト」ベースの鉄道車両むけ蛍光灯を、2月から量産販売する。

ファーストネーションズ製のオフィス・家庭むけ蛍光灯(冷陰極管方式)アイセーブ抗菌CCFLライトは、点灯すると蛍光管表面にコーティングしたチタンアパタイトとナノシルバーが反応し、光触媒作用などが起こり、蛍光管表面や蛍光管から離れた物体の表面に付着したさまざまな有害菌やウイルス等を除菌・抑制する。

同製品の性能については、2020年12月に奈良県立医科大学が検証試験し、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を抑制する効果が実証されている。

アイテック阪急阪神は、ファーストネーションズとサンワテクノスの協力を得て、このアイセーブ抗菌CCFLライトを各種鉄道車載規格に準じて耐振動性を高め、不燃仕様に改良したものを量産販売する。

鉄道車両に搭載できるよう40W直管型蛍光灯として開発したアイテック阪急阪神の鉄道車両むけ蛍光灯は、アイセーブ抗菌CCFLライトと同等のウイルス抑制効果が期待できるという。

人体に無害、LED照明と同等の寿命

また、ウイルス抑制効果を得るため同製品(蛍光管)の表面にコーティングしたチタンアパタイトは、食品添加物として使われる成分を組み合わせて得られた原材料で、さらにナノシルバー(銀)も食品添加物に指定されているなど、いずれも人体には無害であることから鉄道車両にも安心して搭載できるという。

車両へ同製品を搭載するさいは、車両内に設置されている既存の40W直管型蛍光灯やLED灯のランプを交換するだけ(一部の灯具は配線変更が必要)。

さらに蛍光灯でありながら冷陰極管方式のため、消費電力やランプの寿命はLED照明とほぼ同等なのも特長という。

―――鉄道会社はこれまで、新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、窓開け換気や定期的な消毒作業、抗ウイルス剤のコーティング処理など、車両内の各種対策を実施してきた。

アイテック阪急阪神は今回、これらに加える新たな対策として同製品を提供していく。

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