「原爆」って何? 学習動画で分かりやすく 長崎大「ピースキャラバン隊」

学生有志による出前講座の様子=2020年6月、長崎市内(ピースキャラバン隊提供)

 長崎大などの学生有志でつくるグループ「ピースキャラバン隊」が、原爆開発までの経緯などを分かりやすくまとめた学習用動画の製作を進めている。2月末までの完成を目指しており、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開する計画。メンバーの学生は「核問題が『堅い』『難しい』と思う人にも、届く動画にしたい」と話す。
 同隊は2017年に発足し、現在は大学1~4年生の11人が所属。長崎県内外の学校などを訪れ、被爆の実相などを伝える出前講座のほか、有識者を招いて核情勢や平和教育について学ぶ勉強会も開催している。
 新型コロナウイルス感染拡大で出前講座の機会が減り、オンラインでも活動しようと動画製作を企画。長崎平和推進協会の補助を受け、昨年秋から始めた。
 動画は10~15分程度。原爆の開発経緯や原爆さく裂に伴う熱線、放射線、爆風が人体に及ぼした影響を発表資料作成ソフト(パワーポイント)を使い、イラストも交えてまとめた。メンバーが内容を解説する音声も収録。背景画面は若い世代に親近感を持ってもらえるように学校の黒板をイメージし、柔らかく、ポップな雰囲気にした。
 メンバーの山崎歩さん(26)=同大4年=は「『そもそも原爆とは何か』という初歩的なことは聞きづらいと思うので、動画を通して知ってほしい。今後も、いろいろな動画をつくりたい」。筬島葵さん(21)=同大3年=は「核問題に少しでも興味がわいた人が、抵抗なく学べるコンテンツにしたい」と話している。

学生有志が製作している動画の一場面(ピースキャラバン隊提供)

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