バルセロナの負債「1478億円」に増大 スペイン紙報道

メッシ

スペイン1部の名門バルセロナの「破産」は案外、現実的な話なのかもしれない。

スペイン紙「フットボールエスパーニャ」は26日、「破産寸前のバルセロナ」とのタイトルでバルセロナの総債務額が11億7300万ユーロ(約1478億円)に達していると報道。内訳は短期的な債務が7億3000万ユーロ(約920億円)で、まずは6月30日までに銀行に2億6600万円(約335億円)を返す必要がある。そのうち、金融グループのゴールドマンサックスへの支払いは9000万ユーロ(約113億4000万円)だという。

今月中旬、同様の内容が英紙「サン」でも報じられたが、その時の総負債額は10億ポンド(約1400億円)とされていた。今回の報道で詳細が判明し、負債の拡大が深刻化していることが明らかになった格好だ。

バルサはコロナ禍の前の2018―19年シーズンの収益は9億9000万ユーロ(約1247億円)、昨季19―20年シーズンは8億5500万ユーロ(約1077億円)に減少。今季はさらに減って、8億2800万ユーロ(約1043億円)に落ち込む見込みだ。

バルサが今年中に返済しなければならない債務は、前述の6月30日までの2億6600万ユーロを含め、4億2000万ユーロ(約529億2000万円)。実行はほぼ不可能に近いため、クラブは主要銀行に債務返済を遅らせるよう、依頼していることも判明している。

クラブの総収入の74%が選手の賃金。これはリーグの制限の70%を超えている。今季は経費の削減を進めたが、わずか2%しか減らせておらず、依然として問題は解決に向けて進んでいない。破産を避けるためには現有戦力の大量売却が必須で、FWリオネル・メッシ(33)ら契約延長交渉に影響が出るのは避けられない。

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