殿堂入り投票結果発表 直近50年間で3度目の選出なし

日本時間1月27日、2021年度のアメリカ野球殿堂入りの投票結果が発表され、2013年以来8年ぶりの選出なしに終わった。殿堂入りのためには得票率75%以上が必要だが、今回はカート・シリングの71.1%が最高だった。選出なしは1972年以降の50年間で3度目のことである。

今回の殿堂入り投票で最有力候補と目されていたのは、通算216勝、3116奪三振、ワールドシリーズ制覇3度の実績を誇るシリング。前回の投票で得票率70.0%を記録したため、9度目の挑戦となる今回で殿堂入りを果たすことが期待されていた。ところが、政治的な言動の影響もあってシリングへの投票を回避する記者もおり、今回の得票率は71.1%(16票不足)。「残り5%」を積み上げることはできなかった。

シリングと同じく9度目の挑戦となったバリー・ボンズとロジャー・クレメンスも「微増」にとどまった。前回60.7%のボンズは61.8%、同61.0%のクレメンスは61.6%に終わり、今回も殿堂への扉は開かれなかった。1年後、シリングとともにラストチャンスとなる10度目の投票に挑戦する。

この3人のほかに得票率50%を超えたのはスコット・ローレンだけ。ローレンは前回の35.3%から52.9%へ得票率を伸ばし、増加幅+17.2%は全候補者のなかで最大。数年後の殿堂入りが期待できる位置まで来た。一方、前回52.6%を記録したオマー・ビスケルはDV疑惑の影響もあったのか、49.1%へ後退した。

2022年の殿堂入り投票にはアレックス・ロドリゲス、デービッド・オルティスらが初登場する予定。ラストチャンスとなるシリング、ボンズ、クレメンスとともに「A-Rod」と「ビッグ・パピ」の殿堂入りの行方にも大きな注目が集まることになるだろう。

今回の殿堂入り投票の結果は以下の通り。

カート・シリング 71.1%
バリー・ボンズ 61.8%
ロジャー・クレメンス 61.6%
スコット・ローレン 52.9%
オマー・ビスケル 49.1%
ビリー・ワグナー 46.4%
トッド・ヘルトン 44.9%
ゲーリー・シェフィールド 40.6%
アンドリュー・ジョーンズ 33.9%
ジェフ・ケント 32.4%
マニー・ラミレス 28.2%
サミー・ソーサ 17.0%
アンディ・ペティット 13.7%
マーク・バーリー 11.0%
トリー・ハンター 9.5%
ボビー・アブレイユ 8.7%
ティム・ハドソン 5.2%
アラミス・ラミレス 1.0%
ラトロイ・ホーキンス 0.5%
バリー・ジート 0.2%
A・J・バーネット 0%
マイケル・カダイアー 0%
ダン・ヘイレン 0%
ニック・スウィッシャー 0%
シェーン・ビクトリーノ 0%

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