LMP1マシンでハイパーカークラスに参戦するアルピーヌ、ドライバーラインアップを発表

 アルピーヌ・エンデュランス・チームは1月26日、2021年のWEC世界耐久選手権に参戦するドライバーとしてニコラ・ラピエール/マシュー・バキシビエール/アンドレ・ネグラオを起用するとSNS上で明らかにした。

 シグナテックが運営を担うアルピーヌはここ数年、LMP2クラスを戦ってきた。今季はWECの最高峰『ハイパーカー』クラスに、規則移行期間の措置として許されるLMP1ノンハイブリッドマシンで参戦する。現在チームはレベリオンが走らせていたオレカ製のLMP1シャシー、アルピーヌA480・ギブソンで参戦すべく、マシンの準備を進めている。

 発表された3人の中では、ネグラオが唯一、チームにとって2019/20シーズンから継続となるドライバーとなる。

 ラピエールは2012〜14年のWEC、および2017年のスパとル・マンにトヨタから参戦していたが、今年WECの最高峰カテゴリー復帰を果たすこととなった。

2017年のWECスパとル・マン24時間に、トヨタが走らせる3台目のドライバーとしてエントリーしたラピエール(右)。ル・マンではホセ・マリア・ロペス、国本雄資とトリオを組んだ。

 ラピエールはまた、彼が持つ4回のル・マン24時間クラス優勝のうち、3回をマークしたチームへと復帰することになる。ラピエールは2016年と2018/19シーズンにLMP2のタイトルを獲得したシグナテック・アルピーヌの中心的存在だった。

 2019/20シーズン、ラピエールはクール・レーシングへと移籍。クール・レーシングは2021年のWEC参戦を取りやめたが、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズへは参戦。ラピエールは2021年、WECと同時にELMSにもエントリーする。

 チームで4シーズン目を迎えるネグラオ、そして2019年のセブリング12時間レースで2位に入っているバキシビエールは、WECのトップカテゴリーを戦うのは初めてとなる。バキシビエールはTDSレーシングの一員として、2018/19シーズンのWEC・LMP2クラスに参戦していた。

 2021年のハイパーカークラスでは、アルピーヌのほか、トヨタGAZOO Racingもドライバーラインアップを発表している。ハイブリッドを搭載しないル・マン・ハイパーカー規定のマシンで参戦するスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスについては、数日中に残りのドライバーラインアップを明らかにすると見られている。

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