土井裕泰監督 こだわったモノローグ収録の裏側と順撮りを語る 映画「花束みたいな恋をした」

映画監督の土井裕泰が、26日に都内で行われた、自身が監督を務めた映画「花束みたいな恋をした」の公開直前イベントに、出演者の菅田将暉、有村架純と登壇。撮影や「これから経験したい花束みたいなこと」などについて語った。

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作品内で多く使われているモノローグについて、撮影前と撮影後に収録し、本編では撮影後に収録したものが使われたことについて、「物語の前半、麦と絹のモノローグが対になる感じだったので、2人のリズムを知りたかったんです。撮影前の収録では文字だけでは分からなかったニュアンスや、いろいろな感情が産まれてきたので、最終的にそのときのシーンを撮ったときの気持ちで、改めてモノローグを読もうとなりました」と、映像には映し出されないこだわりについて語った。

順撮りで撮影したことについては、「特に何も大きなことが起きない物語なので、良い意味で二人がそこらへんにいる子たちに見えるんです。シーンを順番に撮らせていただいたので、撮影していた僕たちも麦と絹と一緒に過ごしていたような気持ちになって、彼らと同じ感情が沸いてくるのがうれしかったです」と、撮影を振り返った。

「これから経験したい花束みたいなこと」を聞かれると、「花束みたいな打ち上げがしたい」と回答。コロナ禍で打ち上げができない状況に、「みんなが集まって、何カ月かずっと一緒に作って、また別れてを繰り返している仕事なので、区切りみたいなものがあるといいなと思いますし、出来上がっていざ公開された後に、一緒に作っていた人と『あの時ああだったね、こうだったね』と言い合いたい気持ちがありますね」と心境を語り、まったく同じ回答だった菅田と共感しあっていた。

「花束みたいな恋をした」は、偶然の出会いから恋に落ちた、菅田将暉演じる大学生の山音麦(やまねむぎ)と有村架純演じる八谷絹(はちやきぬ)の”最高の5年間”を描いた作品。「東京ラブストーリー」「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」「カルテット」などのテレビドラマを手掛けた脚本家の坂元裕二が、初の映画オリジナルのラブストーリーを書き下ろした。監督は、「罪の声」の土井裕泰が務めている。

花束みたいな恋をした
2021年1月29日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか、全国公開
配給:東京テアトル、リトルモア
(C)2021『花束みたいな恋をした』製作委員会

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