1709年の首里城の大龍柱破片を初公開 「京の内」跡の発掘資料を展示 埋蔵文化財センター

 県立埋蔵文化財センターの企画展「首里城京の内跡出土展―発掘された倉庫跡」が26日、西原町の同センターで始まった。3月21日まで。入場無料。1709年に制作されたとみられる首里城正殿前の大龍柱の破片が初公開されるなど、首里城の中で祭祀(さいし)などが行われた聖域空間「京の内」の倉庫跡から発掘された貴重な資料を展示している。

 展示されているのは1995年に発掘された資料を中心に陶磁器や銭貨「洪武通宝」、銅鏡、香炉など123点。このうち大龍柱の破片は口を開けた「阿形」の大龍柱の一部で、右腕中央から右側胴体部分の破片とみられることを琉球大名誉教授の西村貞雄さんが2020年2月に確認した。

 展示室の床には、「京の内」倉庫跡の原寸大の写真を解説付きで展示し、発掘現場を体感でき、臨場感を味わえる工夫を凝らしている。

 展示に連動した文化講座が2月14日午後2時から同4時まで同センターで開かれる。同センター職員の玉城綾さんが「陶磁器観察のポイント」、西村貞雄さんが「遺物から解明した龍柱の形態について」と題してそれぞれ講演する。参加には予約が必要で定員は先着50人。予約期間は2月2日から同5日。受講無料。

 問い合わせは県立埋蔵文化財センター(電話)098(835)8752。

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