ゲームを通し資源活用学ぶ 小学校で出前授業

ゲームを通じ、SDGsへの理解を深める福島小の児童

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)について理解を深めてもらおうと、串間市は市内の小学5年生を対象に出前授業を実施している。市は「まちづくりについて考えるきっかけになれば」と期待を寄せている。
 風力、木質バイオマス発電といった自然エネルギーを核としたまちづくりを推進するなど、同市の施政方針はSDGsの理念と合致している。出前授業は市内の小学生へのさらなる普及、啓発を図るため企画した。
 総合的な学習の時間を使い、市内9小学校で1回ずつ、2月8日まで実施。SDGs学習用のカードゲームを活用し、ゲーム指導の公式資格を持つ市地域おこし協力隊の上山千恵美さん(34)、市総合政策課の武田花耶乃(かやの)さん(26)が講師を担当している。
 ゲームは4人一組でプレー。木材、鉄、レアメタルといった資源カードを使い、車や家、家具などのアイテムを完成させて獲得したポイントを競う。資源をうまく活用して協力しあえばゲームを続けることができる。
 14日には、福島小の5年生80人が3組に分かれてゲームを体験。個人戦では自分の得点を稼ぐことに集中し、資源をすぐに使い切った。チーム戦では話し合って資源を有効に活用する方法を考えながら、着実に得点を重ねていた。
 谷陽香(はるか)さん(11)は「資源について考えるのが、とても楽しかった。普段の生活でもSDGsを意識したい」と話した。
 同課の橋倉篤寿課長は「企業や自治体などでもSDGsが注目されている。授業を通じて、関心を持ってもらえればうれしい」と話している。

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