田中が楽天復帰ならソフトバンクは大物補強で対抗か 「嫌っす」は柳田だけじゃない

田中の動向に神経をとがらすソフトバンク。柳田は「嫌っす」と素直な感想を漏らした

5年連続日本一を目指すソフトバンクが宿敵の衝撃的オペレーションに警戒感を強めている。

にわかに現実味を帯びる田中将大投手(32=ヤンキースFA)の楽天復帰の可能性…。近年一貫して「最大の敵は楽天」とライバル視してきた鷹陣営は心中穏やかではない。

正式決定したわけでもないのに各方面から返ってくるストレートな反応がその証拠だ。27日に自主トレを公開した主砲・柳田悠岐外野手(32)は「ヤバいっすね。帰ってきたらヤバイ…。楽しみとかじゃない。嫌っすね…。嫌っす」と、おなじみのギータ節で警戒心を隠さなかった。

現場だけではない。球団フロントは「田中が帰ってくるとなれば、それなりの選手を獲らないと戦えない」と真剣な表情で言う。工藤監督の信頼が厚かったマット・ムーア投手(31)の退団が決まり、フロントの最大ミッションは代役となる外国人先発投手の獲得。昨秋の日本シリーズで巨人を7回無安打に封じたメジャー通算54勝左腕は球界内で「モノが違う」と他者と一線を画す実力者だった。ゆえに「退団なら代役確保は至難」との認識が共有されてきた。

しかも新型コロナ禍の影響による入国制限で在留資格のない新外国人の来日が不透明な状況だ。早急に動くなら在留資格のある外国人に絞る選択肢もあるが、その程度の穴埋めでは「田中加入の楽天」を黙らせることはできない。メジャー市場の動向を見ながら、優良助っ人がNPBに働き場を求める可能性が高まる「開幕後」の補強も視野に入れて対策を練っていくことになりそうだ。

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