米メデイアが特集「野球殿堂入りから漏れたMLBの名選手」

今年、選出されなかったシリング氏はどうなるのか…

今年の米野球殿堂入りメンバーは2013年以来、8年ぶりに該当者なしだった。一夜明けた27日(日本時間28日)に米スポーツサイトのブリーチャー・リポートは「野球殿堂入りから漏れたMLBのベスト・プレーヤー」というタイトルの特集記事を掲載した。候補者になったものの、有資格期間に得票率75%に届かなかったり、あるいは同5%を切って候補リストから外れた名選手たちの特集だ。

捕手部門は1970年代のヤンキースでキャプテンを務めたサーマン・マンソン氏の最高得票率はわずか15・5%だった。

一塁手部門はブルージェイズ、ブレーブスなどで活躍し、通算2490安打、493本塁打を放ったフレッド・マグリフ氏は得票率39・8%がピークで選出されなかった。

二塁手部門はタイガース一筋19年のルー・ウィテカー氏。通算2369安打、83年から3年連続ゴールドグラブ賞を受賞した守備の名手だが1年目に得票率2・9%に資格を喪失した。

遊撃手部門はレッズ一筋19年のデーブ・コンセプシオン氏だ。75、76年にワールドシリーズを連覇した通称「ビッグ・レッド・マシン」の一員で通算2326安打。ゴールドグラブ賞に5度輝いている。ピークの得票率は16・9%だった。

三塁手部門はヤンキースやインディアンスで活躍し、通算2225安打、390本塁打のグレイグ・ネトルズ氏。ヤンキースでは7代目のキャプテンを務め、本塁打王1度、ゴールドグラブ賞2度を誇るが、最高得票率8・3%で4年目で候補リストから外れた。

外野手部門はインディアンスなどで通算622盗塁、2428安打、打率2割9分9厘、出塁率3割7分2厘をマークした俊足好打のケニー・ロフトン氏。ゴールドグラブ賞を4度受賞した1番・中堅の代表格だが、資格1年目の得票率が3・2%と最低ラインの5%に届かず、資格を失った。

先発投手部門は、80年代から90年代にかけてドジャースなどで活躍した通算204勝右腕のオーレル・ハーシュハイザー氏。23勝をマークした88年にはサイ・ヤング賞を受賞し、ワールドシリーズ制覇にも貢献したが、意外にも最高得票率は11・2%だった。

救援投手部門はメッツなどで通算1119試合に登板し、424セーブを挙げた左腕のジョン・フランコ氏。有資格1年目に得票率4・6%で落選した。

21年度の得票率が71・1%だったカート・シリング氏、同61・8%のバリー・ボンズ氏、同61・6%のロジャー・クレメンス氏はいずれも9年目で来年が資格最終年だ。1年後に同様の特集記事が企画された場合、そこに名前が挙がるのか、それとも悲願の殿堂入りを果たすことになるのか。注目される。

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