長大レクナ「核のホットライン」創設提言 コロナ影響考察 非保有国の連携図り

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新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が日本を含む北東アジアの核情勢に与える影響を考察した提言を発表する吉田センター長

 長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA=レクナ)は27日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が朝鮮半島と日本を含む北東アジアの核情勢に与える影響を考察した提言を発表した。北東アジアでの核使用の危機に備えるため、日本や韓国などの非保有国が迅速に情報共有し、対応するため「核のホットライン」を創設することなどを提案した。
 昨年、米仏英の大統領、首相が新型コロナに感染するなど、核兵器の使用を指令する指揮官の感染で国家間の連携が円滑にできない恐れがあると指摘。核戦争が目前に迫った際、ホットラインの創設が有効と強調した。このほか、165の国・地域の約8千自治体でつくる「平和首長会議」など、既存の交流を発展させることも提言。地域間のネットワーク強化で、被爆地長崎が提唱する「北東アジア非核兵器地帯」の確立に向け、国を動かすことにもつながるとした。
 記者会見で吉田文彦センター長は、米ロの新戦略兵器削減条約(新START)の延長決定など、核軍縮の転換期に来ているとし「従来の発想に加えて(提言の)柔軟なアイデアが今後の核軍縮に役立つ」と力を込めた。提言の策定を巡っては、11カ国の核軍縮の専門家や若者ら約50人が昨年10月下旬から11月に会合を開き、議論を重ねた。提言は同センターのホームページで公開中。