石木ダム付け替え道路 座り込み区間の工事再開へ 県、他区間の業者に依頼

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業に伴う県道付け替え道路工事で、県は27日、反対住民らの座り込みなどで中断している区間について、他区間を施工中の業者に追加工事を依頼し再開すると明らかにした。座り込み区間を巡っては、昨年末までだった工期を延長せず、施工業者との契約をいったん打ち切っていた。
 再開するのは、座り込み場所付近の約140メートルの区間の盛り土工事。昨年、住民らが周辺に置いた私物の撤去などに応じなかったため工期を3度延長したが、「安全に配慮しながら工期内に施工するのは難しい」として年末で契約を打ち切った。県は新たに発注し直すか、他区間を施工している別の業者に追加工事を依頼するか検討していた。
 県石木ダム建設事務所によると、当該業者と26日に協議。工事内容に、座り込み区間の工事を追加することで了解を得た。詳細は今後話し合うという。座り込み区間について、同事務所は「(私物を)動かしてもらえるようお願いしていく。年度内に完了させたい」としている。

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