シリング氏が殿堂候補の除外を直訴 全米野球記者協会は拒否の構え

今年、選出されなかったシリング氏はどうなるのか…

レッドソックスなどで活躍し、通算216勝のカート・シリング氏(54)が来年の米国野球殿堂入り候補者から除外するように求めたことについて、全米野球記者協会(BBWAA)は27日(日本時間28日)に野球殿堂に拒否するように要請した。

シリング氏は26日(同27日)に発表された2021年殿堂入りの記者投票で401票中最多の71・1%を獲得したが、選出の条件である75%に16票足りなかった。同氏は結果発表直後に自身のフェイスブックで「75%に達しないことは明らかです。22年の野球人生の中で自分は良きチームメートで、それ以外のことはしていない」と犯罪や禁止薬物に手を染めていないことを強調。その上で「投票の最終年には参加しません。投票用紙から私を除外することをリクエストします。(往年の名選手らで構成される)ベテランズ委員会に委ねたいと思います。自分は殿堂入りする選手とは思わないが、彼らが殿堂入りすると判断した場合には敬意を持ってお受けします」とした。

BBWAAは27日に、シリング氏の要請は85年にわたって守られてきた選考基準に違反するとして、野球殿堂に拒否するよう申請した。「シリング氏は条件を満たしており、2022年もBBWAAの投票に選考されるべきです」とシリング氏を例外扱いできないと強調した。

シリング氏はこれまで差別的発言を繰り返し、最近では6日(同7日)の米連邦議会議事堂内への乱入者を擁護する発言を自身のツイッターに投稿して騒動になっている。

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