井岡一翔が史上初?「年間最高試合&技能賞」と「厳重注意処分」の対極W通達

話題に事欠かない井岡一翔

ボクシングの2020年度年間表彰の各賞の受賞者が28日に発表され、WBO世界Sフライ級王者の井岡一翔(=Ambition)は大みそかに田中恒成(25=畑中)にTKO勝ちしたV2戦が「年間最高試合」(世界戦)に。さらに「技能賞」にも選出されてダブル受賞。同時に、おそらく史上初となる珍しい事象も発生した。

この「年間表彰」は例年なら1月下旬にパーティーを兼ねた授賞式を開催するが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となった。そのため他の受賞者も含めて、日本ボクシングコミッション(JBC)からの賞状などは所属ジムやマネジメント会社などに郵送される。

一方で一翔は、その田中戦でタトゥーが露出していたことが理由で「厳重注意処分」を22日にJBCの倫理委員会から受けた。この通知は、書面を一翔サイドに郵送して行われた。「年間最高試合」は「最優秀選手」(MVP)と並ぶ最高の栄誉。「厳重注意処分」はその対極で〝不名誉〟な通達。その二つをわずか1週間の内に受け取るというのは、公式な記録はないものの、おそらく史上初めてのことだ。

一翔はこの日「まず始めに、このような難しい時期に試合ができたことを関係者の皆様。スポンサーの方々。応援してくださるファンの方々に深く感謝申し上げます。またその試合を『年間最高試合』『技能賞』として評価していただきまして、大変うれしく思っておりますし、また励みにもなります。今年もさらなる高みをめざして精進してまいりますので、応援よろしくお願いいたします」とのコメントを発表した。

日本初にして唯一の4階級制覇王者。2021年は不名誉なことはなく、さらなる高みに到達したいものだ。

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