兵庫県三田市でオンデマンド交通の実証実験 地域住民の移動課題を解決へ

建設コンサルタントである株式会社建設技術研究所は、三田市と共同で、オンデマンドモビリティサービスの提供に向けた試験運行を開始した。三田市内の広野地区において、自家用有償旅客運送(市町村運営有償運送)の導入を目指し、地域コミュニティ交通「あいのり1号」を走行させる。実施期間は1月19日から3月19日まで。

公共交通が充実していない地域では、住民相互の交流や買物、通院など、生活に密接な交通の維持・確保が大きな課題となっている。建設技術研究所では、これらの課題に対応するため、デマンド交通などの効率的な運営・運行を最新のICTと最適化アルゴリズムを用いた次世代型の「オンデマンドモビリティプラットフォームサービス」でサポートする。

「オンデマンドモビリティプラットフォームサービス」では電話、アプリやWEBなどの予約方法を提供する。ドライバー用アプリでは乗車位置や降車位置、運行ルート、乗車人数などを案内し、運行負担の軽減を図る。オペレーションセンターでは電話とコンピューターの統合システムにより、電話着信から即座に利用者名や利用情報などを表示し、オペレーターの業務を効率化する。またコアエンジンは、最適アルゴリズムによって配車効率の自動最大化を行う。

今回の実証実験にあたり、「三田市及び株式会社建設技術研究所との広野地区におけるオンデマンドモビリティ等の推進に関する協定」を今年1月5日に締結した。建設技術研究所は、このサービスの提供を通じて、デマンド交通や乗合いタクシーなどの地域交通の効率的な運営・運行をサポートする。

© 株式会社自動車新聞社