米軍の低空飛行に抗議相次ぐ 米側は沖縄県の呼び出しに応じず

 慶良間諸島周辺における米軍機の低空飛行訓練について、金城賢知事公室長は28日、浦添市の在沖米総領事館を訪ねて抗議した。「地域住民らに強い不安を与えたことは極めて遺憾だ」と述べ、提供施設・区域外で訓練を実施しないよう米軍に働き掛けることなどを要請した。県庁に呼び出したが総領事館側が応じず、県側が出向いた。米軍も県の呼び出しに応じず、県が来週、電話と郵送で抗議する予定だ。

 総領事館での面談は非公開で、終了後に金城知事公室長が取材に応じた。県によると、ジェシカ・メギル首席領事が対応し「日米同盟にとって重要な訓練だ」と強調し、「訓練の際は地域への配慮とバランスを取る必要がある」と答えた。

 金城知事公室長は今回の飛行高度を明らかにすることや、最低高度基準を順守することも要請したが、県によるとメギル首席領事は具体的な米軍の運用について言及しなかった。

 米軍は今回、新型コロナウイルス感染症の防止を理由に県の面談に応じなかった。これまでも県庁からの呼び出しを断っている。

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