メッツがバウアーに3~4年の短期契約をオファーか

昨季サイ・ヤング賞を受賞したトレバー・バウアーをめぐる争奪戦は、メッツとドジャースによる一騎打ちの様相を呈し始めている。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、メッツがバウアーに提示しているオファーは3~4年という比較的短期のものであるという(オプトアウトの条項を含む)。ただし、バウアーが目指しているとみられる年平均の歴代最高額(=ゲリット・コールの3600万ドル)には届いていないようだ。

歴代最高額の契約を目指しているとみられるバウアーだが、コール(ヤンキース:9年3億2400万ドル)やスティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズ:7年2億4500万ドル)のような長期契約を求めていると考えるチームもあり、どのような契約を希望しているかはハッキリしない。

新型コロナウイルスによる財政難の影響で、1年前のオフにコールやストラスバーグが得たような巨額の契約をバウアーが得られる可能性は極めて低く、それはメッツの3~4年契約というオファーが証明している。対抗馬に挙げられているドジャースも基本的には長期契約を敬遠する傾向のあるチームであり、3~4年契約ですら長いと判断するかもしれない。

エンゼルスは予算上の都合やミッキー・キャラウェイ投手コーチとバウアーの関係が良好でないことなどから、バウアー獲得の可能性は「実質的にゼロ」(ロサンゼルス・タイムズ)と報じられており、ブルージェイズもマーク・シャパイロ球団社長が「大きな補強は終わった」と大物選手の獲得が終了したことを示唆。パドレスは各球団のエース格をトレードで獲得して先発陣は余るくらいに充実しており、バウアーに大金を投じる可能性は低い。

よって、バウアーは自身を獲得する意思を残すチームからのオファーを受け入れざるを得ない状況になりつつある。「歴代最高額」や「コールと同様の長期契約」といった高望みを続けるようであれば、所属チームが決まらないまま開幕を迎える可能性もありそうだ。

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