インフル流行せず 沖縄で過去最長44週 患者2万人→31人で桁外れの少なさ

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定点あたりインフルエンザ報告数の推移

[新型コロナ 沖縄の今]

 新型コロナウイルスとの同時流行が懸念されていた季節性インフルエンザが全く流行していない。沖縄県内では昨年第13週(3月23~29日)から直近の今年第3週(1月18~24日)まで、非流行期が44週(約11カ月)続き、県が統計を始めた2002年9月以降、最長期間を更新している。感染症に詳しい専門家は「新型コロナの感染対策が、インフルにも効果があると言える」と分析する。(社会部・下地由実子)

 県が、昨年9月から今年1月28日までの約5カ月間に把握した患者数は31人。前年の同時期は2万442人で、桁外れに少ない。18年9月からの1年間では3万1137人に上り、今期の少なさが際立つ。

 インフルの感染状況は、県が患者発生を定期的に観測している58カ所の医療機関で、「インフル」と診断された1週間の患者総数を、医療機関数の58で割った数値で測る。1以上になったら「流行」、1未満は「非流行」とされる。

 県内では、昨年3月23~29日の週が0.76人となり、約1年半ぶりに1未満となった。以来、44週続けて非流行期が続く。これまで最長だった03年4月~04年1月と、04年4月~05年1月の37週を2カ月近く上回っている。

 死亡者も激減が予想される。県によると、インフルが原因の死亡者は19年46人、18年34人、17年24人。20年分はまだ確定していないが、県立中部病院感染症内科の椎木創一医師は「ゼロではないか。聞いたことがない」と話す。

 様変わりの要因について、椎木医師は新型コロナの感染対策がインフルにも有効だったとの仮説が成り立つと指摘する。「これまでに比べて、手洗い、マスク着用、人との距離を取ることが徹底された。インフルのウイルスを海外から持ち込む人の流れが極端に減ったことも要因に考えられる」と分析した。