カージナルスとロッキーズがアレナードのトレードを交渉中

「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールによると、カージナルスはオールスター・ゲーム選出5度、シルバースラッガー賞4度、ゴールドグラブ賞8度の実績を誇るスター三塁手、ノーラン・アレナードの獲得に向けてロッキーズとトレード交渉を行っているようだ。ローゼンタールは「交渉が成立に近付いているという情報はなく、他にどの選手がトレードに含まれているかも明らかになっていない」と現状を伝えている。

現在29歳のアレナードはロッキーズと2026年までの8年契約を結んでおり、6年1億9900万ドル分の契約を残している。しかし、ジェフ・ブライディッチGMとの関係が悪化しており、今季終了後にオプトアウト(契約破棄)の権利を行使してフリーエージェントになる可能性がある。そのため、ロッキーズはアレナードをトレードで放出することを検討している。

カージナルスは日本時間1月29日にアダム・ウェインライトとの再契約が合意に達したことが報じられ、ヤディアー・モリーナとの再契約も確実視されている。そこにスター三塁手のアレナードが加われば、このうえない戦力補強となる。チームとの関係が悪化したスター三塁手をトレードで獲得する動きは、2002年7月のスコット・ローレン獲得(フィリーズから移籍)を思い起こさせる。

アレナードはチーム間でトレードが合意に達した場合、トレード拒否権を放棄して移籍を受け入れ、なおかつ今季終了後に設けられているオプトアウトの権利を先延ばしにすることに同意するとみられている。よって、カージナルスが1年限りでアレナードに去られることはないはずだ。

また、カージナルスのジョン・モゼリアック編成本部長は年俸総額が増えるトレードを行うことには否定的な見解を示しており、アレナード獲得の際にはマット・カーペンターやデクスター・ファウラーといった高額のベテラン選手が交換要員に含まれる可能性が極めて高い。高額のベテラン選手と若手有望株の両方が含まれたパッケージをロッキーズにオファーすることになるだろう。

カーペンターやファウラーといったいわゆる「不良債権」とノーラン・ゴーマン、マシュー・リベラトーリのようなトップ・プロスペクトが含まれる大型トレードとなる可能性が高く、トレード交渉の動向は大きな注目を集めそうだ。

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