スキージャンパーから”お魚の達人”へ転身 山田いずみさん

30日(土)に行われるHTBカップスキージャンプ競技大会。YouTube生配信で解説を務める、日本女子スキージャンプの先駆者・レジェンド、山田いずみさん(41)にお話を伺いました。

山田さんは小学1年から札幌ジャンプ少年団でジャンプをスタート。女子が正式種目になるまで、男子に交じって技を磨いていました。2002年から女子種目が設けられた全日本選手権(ノーマルヒル)で5回優勝。08年、当時の最高峰の大会でもあった国際大会、コンチネンタルカップで日本選手として初めての優勝も経験しました。09年、初開催だった世界選手権で25位、その年の3月、引退するまで女子スキージャンプ界をけん引。引退後の13年から20年まで日本人女性として初めて女子ジャンプ日本代表コーチを務めました。高梨沙羅選手の個人コーチも引き受け、ともに世界の頂点をめざしてきました。

去年からは競技の第一線から離れ、札幌市中央卸売市場で働き始めました。今、小学3年生の長男、颯羅(そら)君との時間を増やすためでした。水産仲卸の「一鱗(いちうろこ)共同水産」でマグロなどを担当。スキージャンプ時代のように、大多数が男性という環境で日々仕事をしています。
市場での勤務は午後2時まで。主にマグロを担当。広く魚のことを自らも勉強し、そして広めたいと”山田いずみ選魚職人への道”と題してFacebookも始めました。

※『山田いずみ選魚職人への道』 https://www.facebook.com/ichiurokokyodosuisan/

転職したことでコーチ時代にできなかった、颯羅君が学校から帰るのを出迎えることができるようになりました。『現役時代はあまり食べていなかった』お魚も多く食卓に上るようになったといいます。

何より、”サーモンばかり食べていた”颯羅(そら)君が『(まぐろが苦手だったのに)まぐろが好きと話している』と笑顔。

颯羅(そら)君は少年野球チームに入っているそうです。毎回、練習へも送り迎えをしています。『今シーズンは卒業する6年生が試合がなく、かわいそうなシーズンだった』と自らが同じ立場だったらつらいだろうな、との気持ちもよぎったそうです。
このコロナ禍で多くの大会が中止に追い込まれています。今回、HTBカップに出場する選手たちには『不安な気持ちは変わらない。大変なときでできることも限られている。今できることをがんばっていこうとみんな本当にがんばっていると思う。』とエールを送ります。生配信では、未来を担う若手ジャンパーを温かな目線で解説してくれます!

[(https://news.mynavi.jp/photo/article/20210127-1675069/images/img20210127-11464-n0szrb.jpeg)

今回も2022年の北京五輪でメダルを狙う国内トップジャンパーや、札幌市が招致を目指す2030年の冬季五輪を見据える若きジャンパーが札幌に集結。スキージャンプ界のレジェンド・葛西紀明選手と、最年少である坂野旭飛選手の33歳差の戦いにも注目。大会の模様は当日16時30分から、HTB「TAIYO GROUPスポーツスペシャル第48回HTBカップスキージャンプ競技大会」(北海道内・中継録画)で放送予定。実況は福田太郎アナ、リポーターは五十幡裕介アナ、解説は長野五輪金メダリストで雪印メグミルクスキー部コーチの岡部孝信さん。

また、今年のHTB杯はHTB公式YouTubeチャンネルHTB公式YouTubeチャンネル でも競技開始の10時30分から、すべてのジャンパーの競技映像を実況・解説を交えて生配信します。実況は、朝の情報番組『イチモニ!』の林和人アナ、解説は本文にも登場した女子ジャンプのレジェンド、山田いずみさんです。さらに、「HTBonちゃんアプリ」(https://www.htb.co.jp/onapp/)の新機能「おすすめ動画」でも生配信します。

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