DIC、容易に設置・移設可能なやわらかIoT環境無線センサー「ハッテトッテ」の受注を開始

温度や湿度などを測るセンサーは有線タイプが主流だが、既存施設へ設置しづらいことや、テナントやフロアレイアウトの変更時に適所設置できないことなどが課題だった。また、無線タイプの場合も従来製品の多くは筐体がプラスチック成形品であり、取り付けが簡便な両面テープでの固定には落下の危険性を伴うことが課題だった。加えて、センサーのデザインと施設デザインとの不調和に対して、改善を求める声が高まっていた。DIC株式会社は、商業施設やオフィスビルなどの屋内環境における温度・湿度・照度のセンシングに用いるやわらかIoT無線センサー「ハッテトッテ」の受注を開始した。同製品は、貼るだけで簡単に設置ができ、はがすことで移設も簡単に行うことが出来る配線不要の無線センサーである。厚さが約5.8mmで質量が約38gと軽量である上、柔らかいボディであるため万一落下して踏んでも破片が飛び散ることがなく安全に使用することができる。

無線通信方式にはLoRaWANを採用し、見通し距離にして屋内で数百メートル、屋外で数キロメートルの通信が可能だ。また、Bluetooth通信対応のWindowsパソコンから、設定値の読み取りや変更が可能である。

DICは近日中に、IPX6相当の防水を備えた屋外向け製品の受注も開始する予定だという。今後は「CO2センサー」や「距離センサー」などのラインナップ拡充も検討しており、三密検出、オフィス・商業施設等の環境改善と省エネ、介護施設の感染症警告やヒートショック回避、一人暮らしの方の見守り、美術館の展示物保護、工事現場の熱中症警告など幅広い用途へ展開予定とのことだ。2023年には売上高3億円を目指すとしている。

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