前ホークスのムーアがメジャー復帰 1年300万ドルでフィリーズへ

「NBCスポーツ・フィラデルフィア」のジム・ソールズベリーによると、フィリーズは福岡ソフトバンクホークスを退団してフリーエージェントとなっていた先発左腕マット・ムーアとメジャー契約を結ぶことで合意に達したようだ。「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールは契約条件が1年300万ドル+出来高であることを伝えている。かつての球界ナンバーワン有望株が再びメジャーの舞台でプレーすることになった。

現在31歳のムーアは2011年にレイズでメジャーデビューし、2013年には自己最多の17勝をマークしてオールスター・ゲームに初選出。2014年にトミー・ジョン手術を受けて長期離脱したが、シーズン途中でジャイアンツへ移籍した2016年には3年ぶり3度目の2ケタ勝利となる13勝を挙げた。ところが、その後は成績が悪化し、レンジャーズでプレーした2018年、タイガースでプレーした2019年はいずれも右膝の故障に苦しんだ。

昨季は1年350万ドル+出来高の条件でソフトバンクに加入し、故障もあって13試合にしか先発できなかったものの、78イニングを投げて6勝3敗、防御率2.65、89奪三振と実力を発揮。日本シリーズ第3戦に先発して7回無安打無失点の好投を披露し、シリーズ優秀選手にも選出されたが、メジャー復帰を希望して12月上旬に自由契約選手として公示されていた。

フィリーズは先発5枠のうち、アーロン・ノラ、ザック・ウィーラー、ザック・エフリンの3枠しか確定しておらず、ムーアはビンス・ベラスケスや有望株のスペンサー・ハワードらと残り2枠を争うことになる。ムーアを獲得したことにより、ハワードにもうしばらくマイナーで経験を積ませることも可能になった。メジャー契約を与えられたことを考えると、先発ローテーションの一員として開幕を迎える可能性が非常に高いと言えるだろう。

2年ぶりの復帰となるメジャーの舞台で、かつての球界ナンバーワン有望株は再び輝きを放つことができるだろうか。

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