“ダブルス巧者”前田美優10勝目でチームの連敗ストップ 平野美宇「組んでいて勉強になる」

<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 1月29日(金)>
29日、卓球Tリーグ女子で2連覇中の日本生命レッドエルフが日本ペイントマレッツに3-1で勝利した。

平野美宇が単複2勝 前田美優、リーグ単独トップの複10勝目

写真:平野美宇日本生命レッドエルフ)/提供:©T.LEAGUE

東京五輪代表の平野美宇が第1マッチのダブルスと第3マッチのシングルスで勝利。自身今季初となる1マッチ2勝の大活躍で、チームの連敗を3で止めた。

ダブルスでは、前田美優が相手の意表をつくコース取りや、安定したレシーブでチャンスメイクし、平野の速攻プレーをアシスト。前田はダブルス勝利数をリーグ単独トップの10に伸ばした。

また、第2マッチのでは于梦雨(ユ・モンユ、シンガポール)が日本ペイントのエース加藤美優との接戦を制し、今季9勝目を挙げた。

馮天薇が意地の1点

写真:馮天薇日本ペイントマレッツ)/提供:©T.LEAGUE

第1から第3マッチまでを落とし、敗戦が決まった日本ペイントは、第4マッチで東京五輪代表の馮天薇(フォン・ティエンウェイ、シンガポール)が昨季MVPの森さくらにストレート勝ちで意地を見せた。

三原監督は「チームとしては完敗です。でもフォンは0-4になるかもしれないという状況で声を出して、初対戦の森さくら選手に3-0で勝ったのはさすがです。このフォンの1点が、もしかしたらチームがファイナルにいける1点になるかもしれないとフォンもわかっている。そういう姿勢を加藤なり、他の選手に見せるのは本当に素晴らしい」とコメントした。

スコア詳細と試合後の監督、選手コメントは以下の通り。

村上恭和監督(日本生命レッドエルフ)コメント

写真:村上恭和総監督(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部

試合を振り返って

1番のポイントは2番の于梦雨対絶好調の加藤美優戦。ここが勝負になると思っていました。この試合を勝った方が最終的に勝利するのではないかと思っていました。

于梦雨の勝因

昨日から加藤選手が絶好調で森さくらも負けている。その試合を見ながらどこにサーブを出せばいいとか、すごくコーチと分析して、作戦が上手く行ったのが勝因。

前田/平野のダブルスについて

元々このペアは二人ともピッチが速くて会うと思っていた。組めれば木下の長﨑/木原組ともいい勝負じゃないかと思うくらい実力はある。タイミングが合えばこのペアがいいと思ってますが、なかなかそろわないのでうちの選手が(笑)。平野がいなかったり、早田がいなかったり、前田もいろいろ故障してますし、ベストメンバーでまだ戦ったことがないチームです(笑)

タイトな日程で同じ相手との連戦だったが

団体戦はオーダーが大事。だれをどこに使うかが一番のポイントになる。2日連続でもそういうところの面白さ。昨日の負けが今日に活きていると思います。

残りシーズンでポイントとなる選手は

早田ひなが出られればいいと思いますが。今、体調の調整中です。

現時点で心配な選手は

全員が心配です(笑)。平野美宇も試合勘を取り戻しつつありますが、組み立てが上手くできていない。あとの選手は体調面とか。冬場にコロナで自粛しながらたまに練習したり、連戦だったり、寒かったり、疲れが溜まっていてみんな心配です。

前田美優(日本生命レッドエルフ)コメント

写真:前田美優(左)、平野美宇(日本生命レッドエルフ)/提供:©T.LEAGUE

今日の試合

今日は永尾選手とスターシニー選手で、すごいラリーだったりレシーブが相手が良かったが勝てたことがすごくよかった。

ダブルス(リーグ1位の)10勝目と平野美宇とのペアリングについて

平野選手はサーブだったりラリーの強さがあるので、私も足を引っ張らないように、美宇ちゃんの良さが出るように、ミスせずにコースつけたらいいなと思いながら試合してます。

お互いの持ち味が合いそうと監督は言っていたが?

平野選手はすごく打点が速くてボールも早いので、そこに自分がついていけるようにしないとミスが多くなってしまったり、コースをつけなくなったりしてしまうので、大変なんですけど、平野選手がサーブだったりラリーで決めてくれることによって、私も足引っ張らないように頑張らなきゃなと思えているので、私にとってはいい経験になっています。

2人でのダブルスの練習量について

直前の2日間しかやっていない。練習ができていなかったので不安だったんですけど、昨日と今日しっかり勝つことができて、自信にはなった。

スケジュールがタイトだが

年も年なので(笑)。身体がちょっと試合の数に対してついていけてないのが少しある。いろんな方々がサポートしてくれているので、なんとか残りの試合耐えられるように頑張りたいと思います(笑)

平野美宇(日本生命レッドエルフ)コメント

写真:平野美宇(日本生命レッドエルフ)/提供:©T.LEAGUE

試合を振り返って

今日は1番の試合から3番での試合で2本とることができてすごくよかった。

前田選手とのダブルスの相性

前田選手はすごくコースのとり方が上手くて、自分もダブルス組んでいて勉強になります。
すごく組みやすいので今日も勝つことができた。練習自体は積めたわけではないが、去年も組ませてもらったり、比較的少ない練習で良いところまで持ってこれたので、自信をもって臨みたいです。

シングルスについて

今日は途中で1-1になってから冷静に戦えた。気持ちも戦術も苦しい場面でもしっか利対応できて勝ち切れたのが自信になりました。

2点使いなどプレッシャーは?

まずは自分の力を出して、向かっていくことが目標。プレッシャーはあまり感じず、たくさん試合できることをありがたいと思って試合をするだけかなと思っています。

ダブルスについて

ダブルスは国際大会がなかなかなかったので、こうしてTリーグでも試合することで、ダブルスの自信にも繋がっていくので、試合に出させてもらったときはいいプレーをして、自分の今後の試合に繋がっていくようなプレーをしたいと思っています。

日本ペイントマレッツ 1-3 日本生命レッドエルフ

写真:日本生命レッドエルフ/提供:©T.LEAGUE

永尾尭子/サウェータブット・スターシニー 1-2 ◯平野美宇/前田美優
9-11/11-10/6-11

加藤美優 1-3 ◯ユ・モンユ
9-11/9-11/11-7/9-11

サウェータブット・スターシニー 1-3 ◯平野美宇
10-11/11-4/5-11/6-11

◯フォン・ティエンウェイ 3-0 森さくら
11-6/11-5/11-10

文:ラリーズ編集部

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