JAおきなわ職員が1681万円着服 自動車共済金を水増し計157件

 JAおきなわ(普天間朝重理事長)は29日、50代の男性職員が自動車共済事業で共済金を着服する不祥事があったと発表した。2011年3月~18年12月まで、計157件にわたって着服が行われた。不正取得した金額は1681万9275円。男性職員が担当する自動車共済事業で実際の事故の共済金を水増しし、自身が設立した自動車修理工場や親族の口座などに、不正に自動車共済金を払い出した。

 男性職員は18年4月からJA共済連沖縄に出向していた。不祥事の発覚後は出向を解かれ、自宅待機となっていた。21年1月20日付で懲戒解雇となった。JAおきなわによると、一部の事案でJAおきなわの職員が関与していた。既にこの職員は退職した。

 JAおきなわは、19年2月に別の職員が起こした不祥事を受けて類似案件を調査し、20年2月に男性職員の不祥事を確認した。男性職員が事故受け付けから事故状況調査、被害物調査など複数業務を担っていたことから、情報改ざんの発覚に至らなかったという。

 JAおきなわは「内部管理体制の一層の充実強化、コンプライアンス体制の確立に組織を挙げて取り組んでいく」とコメントした。

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