UEFAが〝スーパーCL〟構想 欧州ビッグクラブ連合の「スーパーリーグ構想」に対抗

UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長(ロイター)

欧州サッカー連盟(UEFA)が、現行の欧州チャンピオンズリーグ(CL)をリニューアルした〝スーパーCL構想〟を進めている。

スペイン紙「アス」が「UEFAは2024年年から新しいトーナメント〝スーパーCL〟を計画している」と報じた。

これは欧州のビッグクラブ連合が進める「欧州スーパーリーグ構想」への対抗策だ。これまでスペイン1部レアル・マドリードやバルセロナ、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドなどが主導してビッグクラブのみが参加するスーパーリーグ構想が進められており、大手金融機関からの資金援助も得て早ければ2022年から開始する見込みとなっている。しかし国際サッカー連盟(FIFA)やUEFAはこの動きに反発を強めており、21日にはスーパーリーグに参加した選手はW杯などFIFA主催大会への出場を禁止する公式声明を発表した。

対立が深まる中で「UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長が、CLのリニューアル版を確立するためにRマドリードなどのクラブと交渉している」と同紙。スーパーリーグ構想に代わるスーパーCL構想を画策し、Rマドリード、マンチェスターU、イタリア1部ユベントス、トルコ1部フェネルバフチェ、フランス1部パリサンジェルマンの5クラブに参加を持ちかけたのだ。

スーパーCL構想の具体的な内容は明らかになっていないが、現在のところ16~18チームが参加して2024年からの開始を念頭に置いている。交渉にあたっているのはUEFAだが、当然FIFAもスーパーCL構想を支持する意向だ。

同紙は「チェフェリン会長のアイデアはユベントスなどいくつかのチームから支持を得ている」とする一方で、これまで欧州ビッグクラブ連合の先頭に立ってスーパーリーグ構想を進めてきたRマドリードを説得できるかが実現のポイントになると指摘している。

計画のコンセプトや中身は両構想とも似通っているため、両連盟とビッグクラブによる主導権争いの様相を呈してきた。

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