〝レジェンド〟ライガーが新日ジュニア絶賛「もう僕たちのレベルじゃない」

ヒロム選手(上)ら今の新日ジュニアはレベルが違う!(新日本プロレス提供)

【世界のレジェンド ライガーが語る獣神激論(8)】獣神サンダー・ライガーが気になる話題やプロレス論を語る「獣神激論」。2021年最初の今回は、引退から1年がたった現在の心境を激白する。今年の1月4、5日東京ドーム大会をリングの外から見つめていたライガーが引退試合の相手にして現IWGPジュニアヘビー級王者・高橋ヒロム(31)に語りかけた言葉、そして現在の新日本プロレスに抱く思いとは――。

東スポ読者の皆さん、今年もよろしくお願いします。ライガーも平穏無事な年明けを迎えて、1月4、5日は東京ドーム大会の解説をさせてもらいました。現役のときはそれこそこんなにリラックスして、ワクワクしながら年明けを迎えることなんてなかったですよね。コロナで大変ではありましたが、選手たちはリング上で熱い戦いを繰り広げてくれました。

確かにお客様の入り、盛り上がりを見たら寂しさはぬぐえないのかもしれないけど、ファンの皆様も決まりを守って見てくれてるし、選手も感染予防を徹底している。その意味でもプロレス、すごいなって感心してます。逆に一つになれてる部分もあるんじゃないかな。会社も選手もファンも一つになってプロレスを守っていこう、楽しむためにルールを守ろうっていうのが、きちっとできてるんじゃないかなあ。

今の選手は本当にハードスケジュールで休みもない。よく体調保ってると感心しますよ。実は今年のドームが終わったばかりくらいで(高橋)ヒロム選手に話したことがあって。「もう俺の名前は口にすることないよ。お前たちは次元の違う試合してる。僕がやってたころのジュニアと今のジュニアの次元は違うんだから。すごいよ」ってことを軽く言わせてもらったんだよ。

ライガーっていう名前を皆さんが忘れないように語ってくれるのはすごくうれしいんですけど、「今のレベルの高さ」ですよね。僕だけじゃなく蝶野(正洋)選手も会場に来た時に「もう僕たちのレベルじゃないよね」「そうだよね」ってことを言い合ってますもんね。だからよくマスター・ワトとか若い選手から「試合どうでしたか」って聞かれるんだけど、小さなアドバイスをすることはあっても、試合内容がどうのこうのってのは俺にはないよ。「楽しませてもらってます、すみません、ありがとうございます」って逆にこっちが頭下げちゃうもん。

俺が引退してこの1年で、ヒロム選手含めてジュニアは本当にすごくなった。温故知新で昔のプロレスを勉強して、それを自分なりに取り入れようって姿勢もすごく大事だと思うよ。けどファンの皆さん、世間の方々には、今の選手のプロレスをもっともっと見てもらいたいね。

そんなにすごい新日本プロレスがどうやって大きくなっていくのか。選手たちがどういうプロレスを見せていくのか、僕自身が見届けたいし、今年はもっと解説者としても幅を広げていきたいね。それからライガーチャンネルも登録者数100万人目指して、千里の道も一歩からで頑張ってます。もう少しで20万人いくのかな? 気長にライガーらしくやっていきたいですね。昔から好きだった食虫植物の栽培も、販売とかそういうことをこれからやっていこうと思ってます。今年も公私ともに充実した一年になるよう、頑張っていきます!

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