ミニシアター文化の盛り上げを目指し オンラインコミュニティ発足 記念トークイベント開催

オンライン・コミュニティ「ミニシアタークラブ」のスタートを記念し、30日に東京・渋谷のユーロスペースにて、トークイベント「ミニシアターの未来をかけて」が開催された。

「ミニシアタークラブ」は、ミニシアター文化の再発見や盛り上げを目的にした、限定Facebookグループ内のコミュニティ。ライブ配信によって、「ミニシアター支配人によるおすすめ作品トーク」「ミニシアターの歴史講座」「国内外映画祭事情」「買付け、邦画製作ここだけの話、配給宣伝、ポスターデザイントーク」など、映画に携わる人たちの話を共有できる。

イベントは三部に分かれて実施。第一部では、映画館「ユーロスペース」の北條支配人が登壇し、「ミニシアタークラブ」設立の経緯について、「昨年のSAVEtheCINEMAやミニシアター・エイド基金等の応援が大いに励みになった。その声に何かお礼ができないかと思った時に、オンライン・コミュニティの企画の話があり、せっかくのこういう時代なので新しい挑戦をしながら今までできなかったミニシアターの歴史を紐解いたり、配給会社の方からより深い話を聞いたりして、未来に向かって取り組んでいければと思ってます」と語った。

第二部は「記者・編集者が語るミニシアターの未来」と題し、新聞記者や映画雑誌編集者らが登壇。「場」としての「ミニシアター」が持つ、映画監督や映像作家を育てる「揺りかご」としての役割や、作品を選出するキュレーションとしての機能などについて意見が取り交わされた。

「ミニシアター作品をいかに届けるか」と題した第三部には、映画監督の入江悠、宣伝プロデューサーの國宗陽子、映画感想YouTuberのもっちゃん、映画感想TikTokerのしんのすけが登壇。入江悠監督は「『SR サイタマラッパー』で、ミニシアターが満員になり、お客さんや劇場の方の反応をダイレクトに感じられたのが原体験」と語り、國宗は「ミニシアター作品を宣伝で意識していることは、誰が観たいのか?を意識しながら宣伝を丁寧に組み立てていくこと」と語った。また、ソーシャルを活用したコミュニケーション方法についても議論された。

本イベントの様子は、「ミニシアタークラブ」のYouTubeチャンネルで公開されている。

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