フランスア調整遅れのなか… 広島ドラ1・栗林が守護神候補〝急浮上〟

守護神就任!? 沖縄入りした広島・栗林

守護神は誰になるのだろうか…。春季キャンプのため31日に沖縄入りした広島・佐々岡真司監督(53)は「後ろ(抑え)の重要性は特に今年のキャンプのテーマになる」と真剣な表情で話した。就任1年目の昨季は抑えに指名したテイラー・スコット投手(28)が開幕直後からずっこけ、守護神不在が低迷の大きな要因となった。

同じ轍を踏むわけにいかないが、現時点では前途多難だ。昨季途中から新守護神となって19セーブを挙げたへロニモ・フランスア投手(27)は母国のドミニカ共和国で新型コロナウイルスに感染し、25日に来日したばかり。現在は隔離期間中でキャンプ合流は早くても中旬以降となるため、見通しは立たない。

そこで浮上するのがドラフト1位新人・栗林良吏投手(24=トヨタ自動車)だ。指揮官は「『先発がダメだから』ではなく、後ろの適正があればリリーフに回すことも考えられる」と守護神に指名する可能性にまで言及した。

栗林はドラフト指名以降、起用法について「こだわりはない」と話しており、チーム内でも「直球の威力はあるし、落ちる球もあるので連投できれば抑えもできる。先発に未練があったりすれば別だが、本人がヤル気ならありなのではないか」(球団関係者)とプッシュする声はある。

新人への守護神任命となれば異例だが、過去には「小さな大魔神」ことDeNA・山崎康晃投手(28)が1年目から抑えを務めて成功した。栗林に大役を任せることになるかどうかはキャンプ中にも見えてきそうだ。

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