誰でもカンタンミドスト!『アイローラー』はただ巻きだけで超ハイピッチロール! 今江克隆さんに直撃!【ルアマガ+のフィッシングショー】

言わずとしれた今江克隆さん率いるイマカツ。2021年の新製品『アイローラー』は、ベイトフィッシュライクなサイズ感で強烈なローリングアクションを放つミドストベイトだ。この簡単な操作で多彩なアクションをみせる新機軸ハードルアーが開発されたのは昨年の春だった。今の今まで『アイローラー』がひた隠しにされていたその理由とは? 操作法や『アイアロー』との使い分けを含めて、今江克隆さんご本人に直撃!

『アイローラー』を紹介してくれるのは『今江克隆』さん!

【Profile】
今江克隆(いまえ・かつたか)
JBトップ50メンバー。競技生活30年を超え、いまなお進化を続ける、日本のバスフィッシングトーナメントを体現するレジェンドアングラー。同世代の誰よりも現場に立ち、釣れるルアー、釣れるアイテム、釣るためのヒントの探求に余念がない。愛称でもあるイマカツは、自らの理想を形にするブランド名にもなっている。

アイローラーはただ巻きでハイピッチロールするミドストベイト!

細身のボディやフェザーなど一見i字系で、イマカツのi字系と言えばアイアローがありますが、これはどんなルアーですか?

アイローラー(イマカツ)

今江「アイローラーはi字系ではなくて、完全なローリングベイトやね。ミドストベイト。たぶん過去最高のハイピッチなローラーベイトだと思うよ。巻くだけでまったくブレない。インスタに動きは出てるから見て欲しいやけど、頭は一切振らへん」

今江「ベリーにブレードを付けたんやけど、このブレードの慣性力で動かす。このブレードはリップのようなリップではないような絶妙な存在で、これがないときれいに動かない。普通ブレードってフラッシング効果で、たしかに後ろから見るとぴかぴか光る。でも光るだけがブレードの機能ではない」

ベリーにセットされた動きを決定づける重要なパーツのブレード。折り曲げることでシミーフォールの原動力となっている。

今江「ブレードの折り返してあるところがシミーフォールで水を受ける部分。曲がってないとシミーフォールせん。ロールだけよりも食わせの間を作りたいからシミーフォールさせたかった。曲げたほうが巻いたときもよりゆっくりでロールは強くなる。それと金属音を出すな。ブレードがボディに当たってカチカチ鳴ってんねん。だからステインとか濁ったところ、ローライトでも強い」

画像下がプロトモデル。ウィローブレードと、形状こそ違うが、プロと時代から折り曲げていることは共通している。

今江「大昔のトップウォーターにこういうブレードを付けたのがあったのよ。むっちゃ大昔だけどね。それをシンキングにしてミノーに付けたらミドストベイトができないかなって。ただスイベルとかスプリットリングとか付けたらダメ。直結じゃないとロールが弱いねん」

アイローラーとアイアローは兄弟機!? 発売が今年になった理由とは?

今江「実はこれ去年(2020年)の春にできてん。それでずーっと隠してた。なんでか言うたら、実はアイローラーとアイアローは同時進行で、同時に発売して食い合いになったらインパクトが強すぎてアイアローが負けるやろと。だから黙っておこうって、一切(メディアには)出さんかった」

画像上がアイローラー、下がアイアロー。ボディサイズはほぼ同じだが、ロール主体の細身のボディと浮力を持たせるファットボディと差がある。

今江「アイアローって動かないもんな。言ってみればつまらない(笑)。アイローラーはただ巻きですごいロールするし、フォールしたらロールしながらのシミーフォールもすごい。それでボトムに落としたらエビみたいになんねん。オレはこれに自作のワイヤーガード付きのトリプルフックを付けてボトムまで落としてジャークして釣ってる。

ミドストってラインをしばかないとルアーが動かへんやんか。こいつはラインをまったく動かさないでも動くし、ミドストみたいにラインをさばいたら超スローでミドストができる。めっちゃ簡単や、投げて巻くだけで釣れるし、ミドストさせても釣れるし、シミーフォールで落として釣れるし、ボトムに置いてチョンでもジャークでも釣れるし、水面でヘロヘロってロールさせても釣れる。いろんな使い方ができるんだよね」

強さのアイローラーと繊細なアイアローで使い分ければ効果は抜群!

今江「ミドストってどうしてもロッドを操作するからしんどいやん。あとi字系ってつまんないから(笑)、引いてて楽しくなるルアーがよかった。ラクで楽しいミドストや(笑)。難しい操作はしなくてもルアーが動くから誰でも釣れる。

フッキングが悪いと思ったらリアのフェザーを取ってトリプルフックを付ければいい。ただしそうするとシミーフォールがよくなくなる。ただひたすら巻いて釣りたければそうすればフッキングは良くなるな」

フッキング重視ならフロロ、飛距離重視ならPE

今江タックルはアイローラーと一緒だわ。0.4号のPEとか、ミドストでやるときは4ポンドフロロのがやりやすかったけどね。フッキングがPEだと弾くねんな。フロロのが伸びとたるみがある分、食ったときに口切れがおきにくかった。

ミドストみたいにゆっくり巻くならフロロがよくて、ロストとかオカッパリで考えたら0.4号のPEにリーダーを付けるのが良いね。飛距離もバーンって出るし」

アイローラーとアイアローの具体的な使い分け

具体的な使い方ですが、マッチするシーズンはあるのでしょうか?

今江「スポーンはアイローラー、アフター以降はアイアロー。秋になるとどっちも効くけど、水の濁りで判断する。雨ならアイローラー、晴れならアイアロー。雨は圧倒的、最強無敵になるね。i字って目立たへんから。ローライトとか、コンディションが暗いとき、流れが強いとか、濁ってるとか雨とか風とか。アイアローが使いにくいときにはいいよな。引き感があるからやってる感もある」。

そういう意味ではどっちもあったほうがいいですね。

今江「絶対あったほうがええな。しかし、一年間しゃべらへんのが一番辛かったな。よう隠し通したなと(笑)。試合で使えなくておいしい思いをできなかったからホントはまだ出したくなかったんやけど(笑)」

【スペック】
●全長:70mm
●重量:未定
●カラー:未定
●発売時期:4月上旬予定
●価格:未定

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