銀座クラブ3議員が離党…ユルすぎ処分に批判殺到! それでも「二階降ろし」が起きないワケ

取材に応える自民党・二階幹事長

緊急事態宣言下、東京・銀座のクラブを訪問した〝自民党のマツジュン〟こと松本純議員(70)が1日、党本部で会見を行い、離党を表明した。ケツを叩いたのは二階俊博幹事長(81)。そのウラにはこの問題を1日も早く幕引きしたい意図が見え隠れするが…

松本氏は党本部で銀座クラブ行脚について陳謝。当初「私ひとりで行った」と説明していたが、実際は大塚高司、田野瀬太道の両議員も同行していた。虚偽説明した理由について松本氏は「(後輩を)かばいたい思いがあった」と話した。

松本氏ら3人は党に離党届を提出。引導を渡したのは党内の最高実力者と評される二階氏で、松本氏を呼びつけ離党勧告を突き付けたという。

二階氏は記者団との取材で「まあ、(政治家の)出処進退は、ご本人自らが決めることであります。(松本氏が)当初、説明した内容と異なることが判明したのを受けて、私のほうから離党勧告しました」と話した。

同じく緊急事態宣言下で銀座のキャバクラ店通いがバレた公明党の〝永田町の遠山の金さん〟こと遠山清彦前幹事長代理(51)は議員辞職を表明。山口那津男代表は、国会内の会見で「国民に強い政治不信をもたらしてしまったことを深くおわびしたい」と頭を深々と下げて謝罪した。母体である創価学会の婦人部が〝厳罰〟を求めていたことも多分に影響したとみられる。

かたや離党、かたや議員辞職…。二階氏は「われわれの党は、われわれの党独自の判断です」と述べたが、ネット上では「(自民党の)マツジュンたちも辞めろ」「処分がユルすぎる」といった声が殺到。政界関係者は「あれだけ逃げ切る気満々だった松本氏らが、離党を受け入れた。それでも議員は辞めていないわけで、ほとぼりが冷めたらしれっと復党する可能性は十分ある」と指摘する。

ここにきて菅義偉首相の内閣支持率は30%台前半まで急落。新型コロナウイルス対策の失政もさることながら、二階氏の言動が国民の反発を招いている側面は大きい。自民党若手議員の間では、年内に行われる可能性が高い解散総選挙に向けて危機感が広がっているというが…。

「菅&二階のコンビでここまで支持率が下がりました。党内では『これでは選挙を戦えない』という声が上がってもおかしくありませんが、実際に〝二階降ろし〟までいくかといったら、トーンダウンします。二階さんを怒らせて次期衆院選で党公認が取れなくなるのを、みんな恐れているんです」と話す。

別の議員も「二階さんは、若手議員に『自民党は自由な政党なんだから、なんでも思いきってやりなさい』と葉っぱをかけてきます。二階さんの幹事長としての手法に反発しても、年内に選挙が控えているので、党内政局が起こるのは難しいことです」と同調する。

当の二階氏は今回の松本氏らの処分が政権に与える影響について「それはみなさん(マスコミ)がお考えになることです。われわれは反省し、常に前向いていきます」とだけ語った。

〝二階大魔王〟は君臨し続けるようだ。

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