米国メディアの悪意と日本メディアの無能
トランプ大統領の顧問弁護士であり、元ニューヨーク市長のジュリアーニをCNN社長が「便利な馬鹿」とレッテル貼りし、彼に支持される大統領がいかに異常かを印象付ける方向で記事を出そうと話している音声がリークされた――。
米国の主流メディアは死んだ、と言われても仕方がないだろう。客観的で公正な報道姿勢などかなぐり捨て、トランプ大統領に対する悪意に満ちた報道が溢れかえった。
「ジョージアでは少なくとも5000人もの死者が投票している。死亡通知書を調べたんだ」
「大統領、こちらで調べたら、投票した死者は2人だけでした」
こんな調子だ。
話題になった監視カメラが捉えた開票スタッフの不審な行動もトランプが言及した。
水道管破裂があったという虚偽の理由で選挙監視人が帰宅させられた後も開票作業が続けられ、テーブルの下から票が詰まったスーツケースが取り出されたり、スタッフが同じ票を何度もスキャンしたりしている様子が映っていた件である。
これについてラフェンスパーガー州務長官は一言、「調べた結果、同じ票を何度もスキャンした事実はないと結論しました」とだけ答え、「なぜ監視人が不在のまま作業しているのか?」というトランプの質問には一切答えなかった。
実際の会話はこのようなものだったが、ワシントン・ポストはあたかもトランプが理不尽な要求を繰り返し、投票結果の改ざんをするよう圧力をかけたという印象操作を行った。
背後に見え隠れする中国の影
産経新聞の黒瀬悦成ワシントン支局長もワシントン・ポストの記事をそのまま報道した。実際の会話を自分で確認したのだろうか。ワシントン・ポストを訳すだけなら、莫大な費用をかけてワシントンDCに特派員を置く意味がない。現地でしかできない取材を行い、独自の視点を紹介してこそ意味がある。
今回は自分で音声を検証したから真相がわかった。しかし、そもそも実際の会話がネット上に存在するべきではない。なぜ存在するのか。その理由はなんと、ラフェンスパーガー州務長官が勝手に録音してワシントン・ポストに渡したというのだ。
言論の自由を侵害するSNS
旧来の主流メディアだけではない。
明らかに異常で看過できないのが、Facebookやツイッターに代表されるSNSだ。新聞社や出版社が独自の政治的視点を持って主張し得るのに対し、プラットフォームと呼ばれるSNSは政治的観点から検閲を行うべきではない。
すべてを陰謀論で片付けようとするのは危険な極左全体主義だ。