【新型コロナ】124年ぶり、2月2日の節分 川崎大師は「密防止」へ異例の光景

例年と異なり、人がいない境内に豆を投げる年男年女ら=川崎市川崎区の川崎大師平間寺

 124年ぶりに例年より1日早い節分となった2日、神奈川県内の寺社でも恒例の「豆まき」が行われた。新型コロナウイルスの緊急事態宣言発令中とあって、大半は規模を縮小して開催。境内を埋め尽くす参拝客が豆に群がる光景もなく、静かに「悪疫退散」を祈願した。

 川崎大師平間寺(川崎市川崎区)は、恒例の「節分会」で年男や年女らによる豆まき式を開いた。舞台上で「福は内」の声を上げて威勢良くまいたが、感染防止のため舞台前は立ち入り禁止に。参拝者らは僧侶から袋入りの豆を受け取り、無病息災を祈った。

 豆まきは午前11時半、午後2時、同4時半の3回実施。寺は約2万5千袋の豆を用意し、護摩祈祷(きとう)を受けた年男や年女が壇上にずらりと並んだ。ただ、舞台前には幅約80メートルのブルーシートが敷かれ、「参拝者の密防止」が徹底された。

 毎年参加するという近くの主婦(50)は「いつもはぎゅうぎゅう詰めだが、このやり方は正解。今年こそ新型コロナが収束してほしい」と異例の光景にほっとした表情を見せた。

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